……さて。 レミリアに発破をかけられ、ついでに物理的に背中を蹴られ、咲夜さんに告白し……なんとか受け入れてもらってはや一月。 休みはレミリアの気が向いた時、というブラックな職場である紅魔館のメイドである咲夜さんではあるが、僕が来た時は割と時間を作ってくれていた。 「あ、咲夜さん。これ、お土産です。後でレミリアの奴にも振る舞ってやってください」 「毎度毎度律儀ねえ。ま、頂いておくわ」 今日も今日とて紅魔館にやって来た僕は、ニヤニヤ笑いをする美鈴に通され、玄関まで出迎えてくれた咲夜さんにお土産を渡していた。 まあ、中身はいつも買ってる菓子の延長で、ファミリー向けの焼き菓子だ。 紅魔館のメイド長――実質ほぼ賑やかしにしかなっていない妖精メイド達の代わりに、屋敷全部の仕事を担っている咲夜さんを休ませているのだ。このくらいは当然である。 「今日はレミリアは寝てるんですか?」 いつもなら興味津々でそこらの柱の陰から僕と咲夜さんの様子を観察しているレミリアの姿が見えない。 「まぁね。愚痴っていらっしゃったわよ。私達に一つも進展がないからつまらないって」 「んなこと言われてもなあ……」 ねえ、と咲夜さんに同意を求めると、『そうね』と咲夜さんは肩を竦めた。 まあ、晴れてお付き合いを始められたとは言え、今だ僕と咲夜さんはお互いの距離感が手探り状態なのだ。早々レミリアの食指が動くような面白い事態にはならない。 っていうか、他人に見られた状態で攻勢に出られるほど、僕に度胸はない。レミリアの奴、その辺わかって観察してたんだろうか。 「先にテラスに上がってて。お茶淹れてくるから」 「了解です」 返事をして、紅魔館の階段を昇る。 途中すれ違うのは妖精メイドのみ。考えてみると、吸血鬼(姉)は寝てるらしいし、妹の方も日中は基本的におねむ。パチュリーと小悪魔さんは図書館から出ることはあんまりないし、美鈴は門番ってことで、今日は二人きりか。 「ふむ……」 ここで是非一歩進展をば! とか考えないわけではないのだが、具体的にどうやればいいのかわからないなあ。 とりあえず参考までに、今までプレイしたことのあるゲームのシチュを思い起こしてみるが、どれもこれも参考になりそうにない。恋愛シミュレーションゲームは決してリアルな恋愛をシミュレーションしているわけではないという自明の事実を再確認しただけとなってしまった。 「ふう……」 いつもは夜にしか使われないテラスの椅子に腰を下ろして、ため息をつく。 我ながら、中学生並の恋愛観に情けなくなってくるが、焦ったところで空回りしてしまうのがオチだ。僕は、そんな自分の巡り合わせをよーく理解している。 まずはお茶でも飲んで会話に花を咲かせ、後はまあ成り行きで。 そう決めてしばらく待っていると、トレイに湯気を立てるティーセットを乗せて、咲夜さんがやって来た。 「お待たせ。お茶はいつものね。クッキーはちょっと形が崩れちゃってお嬢様に出さなかったものだけど、味は変わらないから」 「いえ、僕形とかは気にしませんから。お腹に入れば一緒でしょ」 「お腹に入れば一緒でも、お腹に入るまでは一緒じゃないわ。見た目で楽しませるのも大切よ」 咲夜さんのプロ意識的に、聞き逃せない言葉だったのか、ピシャリと反論されてしまった。 「ま、私も自分で食べる分には気にしない方だけどね」 「あ、そうなんですか」 「お嬢様程良い育ちでもないしね。ん……もうちょっとシナモン効かせたほうが良かったかしら」 一口サイズのクッキーを一つ口に運んで、咲夜さんがそう零す。 「はは、外の菓子作りのレシピでも持ってきましょうか」 「ああ、それも悪くないわね。でも、材料が揃うかしら」 「少しくらいなら買ってきますけど。……どうぞ」 僕は二脚あるティーカップにそれぞれ紅茶を注ぎ、片方を咲夜さんに渡す。 メイドモードの時は、こういった仕事は頑として譲らない咲夜さんだが、僕と二人の時は普通に僕がやることもある。まあ、お茶を淹れるのは美味しいほうがいいからと、やらせてはくれないが。 「ありがと」 「じゃ、僕も頂きます」 紅茶で喉を潤し、他愛のない会話を交わす。 僕は、外での仕事のことや今週あった飲み会での席のこと。 咲夜さんは、破天荒な主に振り回された一週間のこと。その実、咲夜さん自身も割りと好き勝手やっていることは会話の端々から見て取れた。 ――僕と咲夜さんに共通の話題は少ない。でも、僕は咲夜さんの話は聞いててとても嬉しいし、自惚れでなければ多分咲夜さんもそう思ってくれているように思う。 「仕事、大変そうね。なかなか苦労しているみたい」 「いや、まだぺーぺーですからね。そういう咲夜さんこと、よくあのレミリアの無茶振りに耐えられてるなあ、っていつも思うんですが」 「私も楽しんでやっているからね。お嬢様のお世話は中々面白いのよ」 そーなのかー。 その感覚は、僕にはわかりそうにない。僕が仮にレミリアに執事として仕えたとして、まず間違いなく毎日いつ殺されるのだろうかとヒヤヒヤしながら仕事をするに違いない。 と、そのようなことを言ってみると、 「あら、でも良也がお嬢様に仕えるのは駄目よ。対等――ではないけれども、お嬢様にとっても気の置けない友人は貴重なのだから」 「気の置けない、友人……?」 字面の凄まじい違和感に顔が引き攣った。 「それって、後ろにカッコ付けて『餌』とか『ジュース』とか『玩具』とか付く友人じゃないでしょうね」 「さぁてね」 咲夜さんが茶目っ気たっぷりにウインクする。ぐあ、不意打ち。可愛い。 「まあ、実際のトコロ……力を示したわけでもないのに、曲がりなりにも友人として扱われている貴方は、割と凄いのかもしれないわ」 「そーですか、アレがレミリアの友人に対する態度なわけですか」 道理で友達が少ないわけである。いやまあ、それは別にレミリアに限った話ではないのだが。……そういや霊夢とか魔理沙にも事あるごとに弾幕ごっこ吹っ掛けてる気がするな。 「……ま、これは従者としてのお願いなのだけれど。私がいなくなった後も、それとなく様子を見てくれると助かるわ。お嬢様、生活能力が皆無でいらっしゃるから」 「や、それは言われるまでもなくわかりますが……」 でも、いなくなった後、とか簡単に言わないで欲しい。それはずっとずっと後の話のはずだ。 「誰が生活能力皆無だって?」 ……と。 まるで図ったかのようなタイミングで、日傘を携えたレミリアがテラスに現れた。どうやら、先程までの会話をずっと聞いていたらしい。 もしかして、自分が見ている事が知れると進展などありえないという当然の事実にようやく気付いたのだろうか。 いや、しかし。 「レミリア。なにか反論があるなら言ってみたらどうだ?」 「あのねえ。咲夜やパチュリーと会う前は、これでもフランと二人だったのよ。そりゃ勿論……」 え゛、マジで? まさかレミリアが家事全般出来るだとぅ!? 「その都度、適当な人間を従僕にしてやらせていたに決まっているじゃない」 駄目だ、こいつ。 僕は頭を抱え、咲夜さんはこれみよがしに大きくため息をつく。 「なによ、あんたら。二人揃って、文句でもあんの?」 「いや、別に……」 「私がお嬢様に文句などと」 どうせなにを言ったところで聞きゃしないのだから、無駄な反論はしないのだ、僕は。 「ふん……まあでも、咲夜に比べたらどいつもこいつも愚図だったけどね。仕事が遅いったらありゃしない」 「時間停止ができるチートと比べるのはそりゃ間違ってるだろ……」 どこの世界に、命令されてからほんのコンマ秒で全部やってのけるメイドがいると言うのだ。紅魔館にしかいねぇぞ。 「別に能力抜きでも同じよ。まあ、私の魔眼に逆らえない程度の奴ならそれも仕方ないけど」 多分、逆らえる奴の方が圧倒的少数派だと思います。 「まあでも、話は聞かせてもらったけど、確かに咲夜の『次』は考えておく必要があるかも知れないわね」 「おいおい、咲夜さんといいレミリアといい、気が早いってレベルじゃないぞ。咲夜さん、まだまだ若……いのに」 言い淀んでしまう。 ……若い、若いよな? 初めて会った時から見た目は十代後半の少女のまま変わってないから年下だと思うんだけど、しかし時間操作の能力持ちだしな。もしかして、 「良也、なにか?」 さり気なくナイフを取り出して射抜くような眼光で僕(彼氏、一応)を見据える咲夜さん。 「……なんでもないです。咲夜さんはいつまでも若くて可愛いなあ、と」 「そ」 反省して手を上げると、咲夜さんはナイフをしまう。 「良也、アンタも懲りないねえ」 「いや、我ながらホントそう思う……」 何度同じ失敗をすれば気が済むのだろうか、僕は。 「でも、そっか。『次』の心配はいらないか。……あんたらの子供が出来たら、小さい頃から仕込んでやれば一端の従者になるでしょう」 え゛!? 「こ、子供っすか」 いや、仮に出来たとしてもレミリアんトコを就職先にする選択肢は親として猛反対する所存だが、子供……子供…… 子供が出来るという未来図を描こうとする。そうすると当然、することをしないと出来ないわけで、 咲夜さんをチラッ、と見ると、ナイフをチラッ、と見せびらかされた。 「お嬢様、生憎ですが良也に体を許す予定は今のところ微塵もございません」 「えー、そう? ほら、咲夜と良也が交わったら血もいい感じに旨くなりそうだし、前向きに検討してよ」 「ですから……」 「先っちょだけ、先っちょだけでいいから」 咲夜さんはなにかを言いかけるも、溜息を付いて説得を諦めた。というかレミリア、お前その言い回しは…… 「分かりました。前向きに検討することを善処する予定を立てる所存です」 「あ、そーお? じゃ、頑張って励みなさいな。私のことは気にせずに」 玉虫色どころでない返答だったが、レミリアはとりあえずそれでいいのか、人差指と中指の間に親指を差し込む力強いジェスチャーを僕達に送り、笑って去っていく。 ……なにしにきたんだ、アイツ。引っ掻き回しに来たのか? 「……さて、お茶もなくなったし。散歩にでも行きましょうか」 「そうしましょう」 忘れよう。意識すると碌な事にならない。 紅魔館のすぐ近くにある霧の立ち込める湖。その湖畔を僕と咲夜さんは手を繋いでゆっくりと歩く。 咲夜さんの手はひんやりとしていてすべすべで、最初はこれだけで僕は真っ赤になっていた。我ながら女性への耐性がなさすぎだった。 「ここはいつ来ても風が涼しいわねえ」 「チルノの奴が作った氷がそこかしこにありますからね。冬は逆に寒すぎるんじゃないですか?」 「大丈夫、冬場は氷作らないように定期的にあの妖精をシメてるから」 それもメイドとしての仕事……ではないよな。 「時に咲夜さん、レミリアの言っていたことですけど」 「……蒸し返す気? さっきも言ったとおり、まだまだ早いと思っているのだけれど」 あ、繋いだ手に力が込められ始めた。――って、痛い痛い痛い! 握力だけで骨に軋みが入ってる! 「そ、そうじゃなくてですねっ。将来的に、もし子供が出来たとして、レミリアのやつに仕えさせるのはどうなのかなー、と!?」 「そうねえ……」 ふっ、と力が緩む。……おー、痛。 「従者、ねえ。もし私の子供なんてのが出来たら、なんとなくお嬢様は猫可愛がりしそうな気がしてならないわね。執事だかメイドだかにさせるかしら?」 「……えー?」 あのレミリアが、猫可愛がり? その絵面を想像し……あれ、なんか容易に出来たぞ。 「まあ、想像だけどね。来年どころか、ずっと将来の話。鬼が笑うわよ」 「そうですね、リアルに大爆笑しそうだ」 酒を呑みながらプギャーしてくる萃香を想像して、僕はげんなりする。 「それより、少し休憩しましょう。ほら、あの岩場で」 「了解です」 見上げるほど大きな岩が湖畔にでんと鎮座していた。 僕と咲夜さんはそれぞれ飛び上がってその岩の上に降り立つ。 いい具合に座れたので、咲夜さんと並んで腰掛ける。 座れるスペースは狭いので、自然と肩の触れ合うような距離となった。咲夜さんはそれに気付くと、自然に少しだけ体重を預けてくる。 「ちょ、咲夜さん」 「なに?」 「い、いえ……なんでも、ないですけど」 こ、このくらいで慌てては駄目だ、うん。最初に手を繋いだ時もキョドりまくったが、あの経験を経て僕は大きく成長しているのだ。 「ていうか咲夜さん、意外と大胆ですよね……」 こういう接触は、ほぼ咲夜さんからである。 「そう? よくわからないわ。恋人らしいこと、というのを考えて行動してみているんだけれども。良也、普通の恋人というのはどういうことをするものなの?」 「え?」 ――え、えーと。脳裏によぎったゲームやアニメの情報はポイして。もうちょっとリアルな……僕の友達に異性と付き合ったことのある奴はいないから、適当なサンプルがねぇ! 「……ごめんなさい、わかりません」 「その年になるまで私以外の女性と縁がなかったというわけでもないでしょう?」 ぐさっ! 「げ、幻想郷の常識を引き合いに出さないでください。外の世界だと、僕くらいの年で女の人と付き合ったことのない男なんてゴマンといますよ」 多分。 「そうなの?」 「そうです」 決して、僕や僕の周りが特殊なだけではない……はず。 「そう」 ふっ、と咲夜さんは少し笑って目を瞑る。 こ、ここは……と、僕は一大決心をして、手を咲夜さんの肩に回し抱き寄せる。……あ、抱き寄せた手にナイフとか刺さらないや。 そのまま、しばらく無言。 ドキドキしている心臓の音が咲夜さんに聞こえていないかと、少し不安になる。 ――あ、いや。 「…………」 隣の咲夜さんの鼓動が、早くなっているのを感じた。 そっと横目で見てみると、いつかのように耳が赤い。 なんて言うのか……咲夜さんはしれっと積極的な行動に出る割には、付き合う以前と比べてあまり態度が変わっていないので、実はそんなに乗り気ではないのかな、と思うこともあるが。 うん……多分、杞憂である。 いつかはそのクールな仮面を引剥がしてみたいと思うには思うが、きっとそれはもう少し時間がかかるだろう。 だから今はただ、このぬくもりを堪能していよう。 「あれ? 良也とメイドじゃない、なにやってんのー?」 と、そんないい雰囲気の中、あっけらかんと割り入ってくる声。 聞き覚えのある声に、僕は見上げてみると、そこには無闇に踏ん反り返っている氷の妖精の姿が。 「ていうか、そこの岩はあたいの縄張りなんだから! 昼寝するからどいて!」 咲夜さんがすっ、と僕から離れる……ああ、終わりか。 「ふぅ」 「な、なによ」 咲夜さんが立ち上がり、露骨にため息をつく。その様子に、チルノはあからさまにうろたえた。 ……成る程、余程普段から締め上げられていると見える。 「まあ別に、貴方に恨みがあるわけではないのだけど」 「お、おー?」 じっ、と見てくる咲夜さんにチルノは一瞬怯むが、しかし思い直したのか挑戦的な顔になる。 「な、なんだー? やんのかこらー! やんのかこらー!」 「ええ、やりましょうか」 ちょこん、と咲夜さんがスカートの裾を摘み一礼する。 そして、そのスカートの中から何十という数のナイフが落ちてきた。 「さて、と」 僕は岩陰に隠れる。 さて、この後はどうしようかなあ、と、ナイフと氷弾が荒れ狂う弾幕ごっこを背後に、紅魔館に戻った後の予定を立てることにした。 この日以降も、僕と咲夜さんは少しずつ仲良くなってきた。 色々と初めて同士。すれ違いや喧嘩もあったりしたが、そこそこ順調に行っていると思う。――思う、だけかもしれない。 どうも最近、初期の甘酸っぱい空気が遠い気がしてならない。 「で、良也。なにこれ」 「プレゼントです」 「それはさっき聞いたわよ。で、そのプレゼントと称する紙袋から出てきたこれは一体何?」 「メイド服ですが、なにか」 非常にクラシックなタイプのメイド服だ。 安っぽいコスプレなどではなく、ちょっとしたツテから手に入れた『本物』なので、それなりのお値段はしたが一切後悔はない。 「短めのスカートも咲夜さんなら非常に似合っているんですが。足首まで隠れるロングスカートも、それはそれで非常に趣があっていいと思うんですよ。是非受け取ってください」 「貴方、最近遠慮という言葉をどこかに置き忘れていない?」 ヒクヒクと顔を引き攣らせる咲夜さん。 「い、いいじゃないですか。彼女に服をプレゼントするくらい。別に露出が多いわけでもないですし、怒られる筋合いはありませんよ。仕事着にも使えるし、僕は楽しいし、一石二鳥――」 「やっぱり貴方の趣味じゃない!?」 スパーン! と張り倒された。 「れ、レミリア! レミリアからも言ってやってくれ! 従業員の制服について一言!」 「お嬢様、良也の戯言を聞く必要はありません!」 この館での権限はレミリアが一番強い。将を射んと欲すれば――いや、この場合主従が逆なので、馬を射んと欲すれば先ず将を射よである。 「あんたら、最近仲良いわねえ」 「勘違いして頂いては困ります。そろそろこの甲斐性なしとの縁も切り時かと考慮しているところです」 「え、嘘!? ちょ、待って咲夜さん!」 捨てないでー、と縋り付こうとすると、ペシーン! と再び張り倒された。 「勝手にやってなさい。……まあ、子は楽しみにしているわよ。先は長そうだけど」 やってらんねー、とばかりにレミリアが立ち上がり去って行く。 「残念ねー。お嬢様から却下されたらこれを着ることは出来ないわー」 「あれ? 勝手にやってなさいってことは、制服のことも勝手でいいということでは?」 「なら、私の勝手でこれは処分します」 「待って待って!」 まったく、と咲夜さんは溜息を付き、プレゼントの包装を手品のようにどこへともなくしまった。 「まあ、物を粗末にするのはよくないからもらってはおくけど、貴方の前では着ないからね」 「え、そんな。じゃ、後で着てるとこ写真撮ってもらっていいですか?」 「見せる気がないって言ってるの!」 ぁいたぁっ!? ――ま、まあ。 二人きりの時は、たまにいい雰囲気になることもあるし。 これは距離が近付いている……んだよな? |
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