東方萃幻想 〜第1話 運命のはじまり〜


 「やっぱり異世界はあるとおもうんだ。」

 「・・・・・。昨日の特番の影響だな、『発見!!異世界への入り口〜未知の世界への第1歩〜』だったけか?」

 いきなりですまないが、変なことを言い出したコイツは友達の“結城 浩人”俺の悪友の一人。常に学年で5位以内に入る

 ほど頭はいいんだけど、オカルトマニア。まぁ、ぶっちゃけかなりの変人。

 「またそんな意味のわからないことを言い出して、現実をみなよ変人。」

 「なんだよ七海!お前こそ現実を見ろよ貧乳!!」

 「なッ!!!!」

 「ヤんのかッ!?」「お前こそっ!!」

 あー・・・今、浩人と喧嘩を始めたコイツは“茄賀瀬 七海”もう一人の悪友だ。ってか幼馴染だ。

 見ての通り、コンプレックスは貧ny「なんか言った?」・・・。

 と、とにかく七海だ。

 「おい、お前らそれくらいにしとけよ」

 「だって翡萃!!!」「なんだよ翡萃!!!」

 そういえば自己紹介してなかったか?俺は“伊吹 翡萃”高校3年生、バリバリの受験生。

 特技は剣道と合気道、っていっても自分の家が道場だからなんだけどな。

 「まぁまぁ、落ち着け。とりあえず飴をやろう」

 「あ、ありがとう」「おう、サンキュー」

 実に扱いやすい・・・。こいつらの将来が不安だ。

 とかやってるうちに浩人とは分かれ道に差し掛かった。

 「とりあえず翡萃、異世界への行き方を見つけたら教えてくれ」

 「あー・・了解。善処する」

 「さっさと帰れ。変態」

 「ちょっっ!!さっきより酷k「じゃあまた明日な!!浩人!!」お、おう。」

 なんかぶつぶつ言ってたけどなんとか帰ってくれた。今度また喧嘩されたらさすがに止めるアイテムがなかったからな・・。

 長いんだよアレ・・30分くらい余y「早く行くよ」・・・なんで考えていr「い・く・よ?」・・・。





 「ただいま〜っと。」

 帰り道でのことは聞かない方がいいよ?

 とりあえず帰ってきた。

 ・・・・・・・。

 おかしい。いつもなら姉貴が出迎えてくれるのに、今日は出てこない。

 「出かけてるのか?・・・靴はあるな」

 それに今日は親父の合気道の稽古も母さんの剣道の稽古もやっている日のはずだ。

 ・・・なんだか嫌な感じがする。なんだ?

 「だれもいないのかー?」

 「・・・・・・・・・・」

 とりあえず部屋に行こう。ここで立ち尽くしててもなにもわからないしな。

 しかし、足を一歩踏み入れた瞬間 

 「ッッッ!!」

 なにかが頭上を通りすぎた。もし体が反応していなかったら・・・想像するのはやめておこう。

 「あら?避けられてしまったわ?残念ですわ」

 とても綺麗な声が聞こえた。

 「誰でしょうか?」

 つとめて冷静に聞いたつもりだがおそらく動揺してるのは伝わってしまっただろう。

 「名前を尋ねるときはまず自分から言うのが礼儀ではなくて?」

 「生憎、いきなり殺そうとしてくる相手に対して払う礼儀は持ち合わせていないものでして」

 「あら、それは失礼いたしましたわ」

 すごく涼しげだ。軽くムカついてきたな。

 「私の名前は“八雲 紫”と申します」

 「・・・伊吹 翡萃だ」

 こいつは一体何が目的なんだ?それを探らないと・・・。

 「自己紹介も済んだ事ですし少しお時間を頂けるかしら?」

 これは・・・・罠か?いやでも・・

 「嫌と言ったら?」

 「嫌と言いますの?」

 どうやら選択肢はないみたいだし・・しゃあないか

 「・・・・わかった」

 「ものわかりが良い方は好きでしてよ?」

 そういって八雲 紫と俺は居間に向かった。




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