前書き
途中で、かなり独自の解釈・設定が出ていますので注意して下さい。











教育実習も終わって、大学へレポート等も提出し、やっと時間に余裕が出来た。
だから、週末、久しぶりに幻想郷へ行こうと思った。それに、以前からパチュリーに頼まれていた本も
手に入れたから届けないといけないしな。しかしなんで、専門書ってあんな高いんだ?一冊、一万円以上なんて、 全七巻で相当な値段になったぞ。
まぁ、久しぶりに行くし、事件は魔法を使って解決したから、お礼の意味も含めてけっこう奮発した。
栞ちゃんの救出費ってことで高宮さんからもらったお金も、まだ余ってるから、他の連中のためにも
何か買っておくか。

そうして、いろいろ準備し、久しぶりに博麗神社に行った。

「あら、久しぶり、良也さん。”きょういくじっしゅう”とやらは、終わったの」

霊夢は、いつも通り縁側でお茶を飲んでいた。あいかわらず、お気楽巫女だな。

「久しぶり、霊夢。まぁ、一段落ってとこかな。今日は休憩ついでに遊びにきた。」

「そう、大変そうね。こっちも、良也さんが来なくなってから、お賽銭が集まらなくて大変なのよ。
今日は、お菓子売りはしてこないの?」

どうでもよさそうに答えるなよ、とゆーか、さっそくたかるな、働け、ぐうたら巫女。

「今回は、こっちに来るのは久しぶりだから、人里へお菓子売りはなし。
後で、慧音さんに会って、来週は人里にお菓子売りに行けることを、
伝えてもらうつもりだけど・・・だから、今回はコレで勘弁してくれ」

ダメ巫女がお賽銭、お賽銭、言うと思っていたので、奮発していつぞやの純米大吟醸を3本用意して
おいた。プチリッチ万歳。だけど、高宮さんからもらった報酬はコレと専門書とスキマとの飲みで、
全部、使い切った。まぁ、別に惜しくない。こっちは報酬目的で助けたわけじゃなかったし。

「あら、ありがとう。コレ、本当においしかったのよねぇ。今回、掃除と料理はしなくていいわ。
疲れているみたいだし。」

いや、そんな急に手のひら返されてもな・・・。それとも、一応、気を使ってくれたのかな?

「そうか、じゃあ頼むよ。それに今日は、パチュリーに本を持っていかなくちゃならなかったんだ。
久しぶりに魔法の勉強もしたいし、今回は紅魔館に泊まるよ。とゆーか、次の宴会で出すやつから、
一人で全部飲むなよ、それ。」

「はいはい、魔理沙と萃香あたりで一緒に飲むわ。それじゃ、気を付けてね。」

おい、全部飲むところも否定しろよ。
そんないつも通りの霊夢とのやりとりをして、僕は神社を出た。
ん?今のやりとりの中で違和感に気づいた。
なんで、あたりまえのように、神社の掃除と料理を作ることが、僕の役目なんだ?










そんな幻想郷における僕のヒエラルキーに絶望しながら、紅魔館に向かうと、
途中で急に雨が降り出した。とりあえず、能力で薄い壁を作って傘の代わりにする。
なんだ?さっきまで晴れてたのに?
門まで行くと、美鈴は珍しく起きていた。僕を見ると、蛙を見つけたチルノのような顔で、

「待ってましたよ。良也さん。さぁ、一刻も早く妹様の所へ会いに行ってください。
主に、私の安眠のために。」

と、チルノみたいなこと言った。
詳しく話を聞くと、フランドールが癇癪を起こして暴れている、とのこと。
よく見ると、美鈴もあちこちが煤けていたし、前庭もなんかいろいろ吹っ飛んでる。
何かであったろう物も粉々だ。たぶん、美鈴が、フランドールが外出するのを、制止するために
争った跡なんだろう。まるで、それが今のフランドールの機嫌を表しているみたいだった。
そんなフランドールに会いに行け、だと。なんだ、僕に死ねというのか、この中国は。
まぁ、実際、死んでも生き返るので問題はないけど、痛いのは嫌なので、スルーすることにした。

「いやいや、パチュリーに頼まれてた本を持ってきたから、破れたり傷ついたりしたらまずいだろ?
後で、フランドールの所へ行くよ。じゃあ、門番頑張って。」
「では、本は、私がもってい・・・」

全てを言わぜず、僕は時間を加速させて華麗に館内へ逃げ出した。
どうせ後で殺されるだろうけど、現実逃避くらいはさせて欲しい。











必ず殺される未来に失望しながら、地下図書館へ向かう。
だが、途中でパーフェクトメイド・咲夜さんとエンカウントした。

「お久しぶりです、良也様。今、少々立て込んでいまして、手が離せません。
申し訳ございません。ご足労していただいた客人を、充分もてなすことが出来なくて。」

どうやらフランドールが癇癪を起こしてその対応に大変らしい。
やっぱり泊まるのはやめて、さっさとパチュリーに本を渡して帰ろう。
それに、さっき門のところで回れ右して帰ればよかった。
なんで、この悪魔の館に入ってしまった、僕。

「久しぶりです、咲夜さん。全然、気にしてないですよ。今回はこっちにいる間、紅魔館に泊まりたいと思っていた んだけど、忙しいなら、今日は帰りますね。いつも通り、博麗神社で泊まりますから。」

「いえ、ご心配には及びません。むしろ、こちらから逗留を提案したいくらいです。
現在、妹様の機嫌が大変よろしくないので、良也様が逗留することを聞けば喜ばれ、
機嫌がよくなります。ですので、今からでも妹様の所へ行って話をしてほしいのですが・・・」

やばい、フランドールの所(デットエンド)へ強制連行っぽい雰囲気だ。なんとか誤魔化さないと。
がんばれ、僕の灰色の脳細胞。

「いや、パチュリーから頼まれた本を持ってきたんだ。破れたり、汚れたりしちゃ、まずいだろ?
僕なら、フランドールの能力の影響を受けないから本を持って行くには適役だと思うんだけど・・・」

ちょっと厳しい言い訳を始めたところで、館の何処かからか爆音が響いてきた。む、割と近いな。
すると、咲夜さんは、時間を止めて、

「・・・そうですね。では、よろしくお願いします。レミリアお嬢様もその本には期待をされているので、
確実の届けていただけるなら、そちらのほうが良いですから。それに、今、妹様はお嬢様と仲良く
弾幕ごっこをして遊んでいらっしゃるので、後ほど会いに行っていただければ大丈夫です。」

と、早口にいって、音のした方に向かって行った。
やった。なんとか誤魔化せたし、幸運にも恵まれた。ちょうど、姉妹水入らずで、”仲良く弾幕ごっこ”
していたらしい。でも僕は、それに巻き込まれるだけで十回以上は死ぬな。
絶対、その現場には、近づかないようにしよう。あと、レミリアはこの本に期待しているらしい。
この本、ロケットの制作関係の専門書なんだけどな。なんで期待しているもか気になるけど、
詳しく聞いたらやぶへびっぽいなぁ。でも、幻想郷に、ロケット作るのに必要な材料足りないし
大丈夫だよな?











そんなレミリアの不穏な行動を考えないようにしながら、さらに紅魔館をすすみ、地下図書館に着いた。
えっと、パチュリー、パチュリーっと、この図書館、咲夜さんの能力使って広げているから無制限に
広いんだよなぁ。あぁ、いたいた。

「よっ、パチュリー、久しぶり。頼まれてた本もって来たぞ。買った本だから返さなくていい。
僕、それ読まないし。」

「わかったわ。その辺の机に積んでおいて。後で小悪魔に本に保護の魔法をかけさせておくから。
それより、あなたが前に来たとき、フランにしばらくこっちに来ないこと伝えてなかったでしょ?
そのせいで、フランが癇癪を起こているわ。今すぐ、遊んできてあげて頂戴。
最近は、魔理沙と弾幕ごっこで図書館をさんざん壊して、挙句、外へ行こうとするから館の周りの
天気を操作しなくちゃいけないの。全く、本を読む時間を削られるわ。」

パチュリーは、本から視線を全く外さず答えた。どうやら本を読む時間が削られて、機嫌が悪いらしい。

「知ってるよ。美鈴も咲夜さんもそんなこと言ってたし。なんか話し聞いてると、
僕が一回殺されるくらいじゃ済まない感じだが、弟子に何回も死んでこいと言うのか?」

「別にいいじゃない、減るもんじゃないし。便利ね蓬莱人って。」

そう言って、やっとこちらを向いてくれた。新しい本が手に入って、やや機嫌が良くなったらしい。

「フランドールは、そのうち図書館にやって来て僕を殺すだろうし、会いに行くのは別にいいだろ?
それに、今は、レミリアと弾幕ごっこしているみたいだし。それよりも、少し魔法の属性のことで
聞きたいことがあるんだけど・・・」

僕がそう頼むと、パチュリーは読んでいた本を閉じて、面倒くさそうに言った。

「ふぅ、まぁ、いいわ。本のお礼もかねて、あなたがフランに殺されるまで講義をしてあげるわ。」

でも、パチュリーは講義をしてくれた。なんだかんだ言っても、パチュリーは面倒見が良かった。
あと、僕としては助けて欲しいんだけど、やっぱり無理だよなぁ、はぁ。








それから、いろいろな魔法の属性についての講義を聞いていると、ふと、思いついたことがあった。

「なぁ、パチュリー。だいぶ前に読んだ入門書に、効率的に考えて生来の属性に拠った魔法を行使するのが当たり前って 書いてあったんだけどさ。だけど、僕の属性は”世界”だろ?全部フラット。突出した属性はなし。じゃあ、属性を特化させるには どうしたらいいのかなって思ってさ。
パチュリーって後天的に属性を増やしたんじゃないかと思ったから、参考までに聞きたくて・・・」

「?どういうこと?」

「悪い。少し言葉が足りなかったな。」

以前、入門書で複数の属性を持つ人間はすごく希少で、パチュリーみたいに七つの属性を併せ持つなんて、 それこそ何十年に一度の逸材、と書いてあったことは覚えている。

それが少し気になった。

パチュリーの属性は五行に日と月。詳しくは、火、水、木、金、土、日、月、でちょうど一週間だ。
でも普通に考えて、先天的にこの組み合わせはおかしい。
なんで、相性が悪い属性を先天的に獲得できるんだ?複数の属性を持つことは希少であるにも
かかわらずだ。それに、幻想郷にいる他の魔法使いも、他属性ってわけじゃない。
魔理沙の扱える属性は一つだし、アリスの属性も主に人形を操ることに特化しているように思える。
それに、魔理沙は、八卦炉とキノコ、アリスは人形で、それぞれ魔法薬や魔道具を使って、
苦手な属性は補っているみたいだし。だから、たぶん先天的な属性は一つだ。
よってパチュリーは、後天的に何かしらの方法で属性を増やしたのかもしれない、と、僕は思った。
でも、例外中の例外でパチュリーが、先天的に七つの属性をもっていた、ってことも考えられるけど・・・と、 いうようなことを述べると、パチュリーは少しだけ感心した様子で、

「ええ、確かに後天的に属性は増やすことはできるし、事実、私はそうしたわ。」

と言った。

その後のパチュリーの長い講義を要約するとこうらしい。
曰く、禁術で、相手の命ごと因子を自分に取り込むことで属性を増やすことは可能らしい。
だが、他人の因子を取り込むのは難しいし、また、拒絶反応が激しい。
以前、それを行ったときの拒絶反応から、パチュリーは体が弱くなり、喘息持ちになった、とのこと。
だから、彼女はそれを安全に自分の体内で行う方法を編み出した。その方法とは、他人と性交して
相手の因子を取り込むこと。具体的には、受精卵みたいなものを犠牲にして、因子を取り込み属性を
増やすそうだ。ちょっと、マッドな話だったが、パチュリーも淡々と話すから、そういう生々しい話でも
あまり気にならなかったし、外の世界でも、臓器移殖とか、なんたら細胞で、似たようなこともしてるから
「そうなのか〜」ぐらいだった。でも、僕じゃその方法は身体的に無理だな、とも思った。
しかし、禁術の類だったら正確な答えが返ってくるとは期待してなかったから、詳しく教えてくれたことに
少し驚いた。

だから、それがこの後、あんなことになんて全く想像できなかった・・・・・・

そうして、長い講義が終わった途端、パチュリーの雰囲気が一変した。
なにかこう、色気のあるというか、艶やかというか。なるほど妖怪がこういう雰囲気を
出すと文字通り”妖艶”なんだな、と思った。

さて、と、現実逃避はここまでにしておこう。霊夢ほどじゃないけど、僕の勘が告げる、 話の流れ的にヤバイ、と。命の危険じゃなくて、貞操的な意味で。あと、最後まで逝ったら、 最近、厳しくなった外の世界の規制にひっかかって、僕が社会的に死ぬ。
でも、逃げようとしたら、パチュリーは見計らったように、

「でも、”世界”っていう因子もなかなか、興味深いわ。取り込んでみるのも面白いかもしれないわ。
どう、良也、私としてみない?」

そういって、パチュリーはゆっくりと近づいてきて、僕の頬に手を添えた。
何?この状況?神様でもスキマでもいいから助けてください!!と本気で祈った。
だが、その祈りも虚しく、パチュリーが顔を近づけてきて耳元で囁く。
ちか、ちかい、顔、近いって。あ、いい匂いがする。

「ねぇ、良也・・・・」
「ぇ、ぁぅ、ぃぉ・・・・」

僕の口から意味不明な言葉が漏れる。さらに、理性を削るような甘い声で僕を誘惑する。

「大丈夫、あなたは何もしなくていいし、とてもキモチいいわよ。」

もう、この状況に流されてもいいかな?と、思い始めたところで、さっきの祈りが通じたのか、図書館の 入り口あたりの方向から轟音が聞こえた。そのためかパチュリーは、妖艶な雰囲気を霧散させて本棚の奥へ向かった。
なんだ?やっぱりからかわれただけ、なのか?

でも、祈りが通じてよかった。僕は社会的に死ぬことから免れた。
神様(妖怪の山あたりの)ありがとう。今度、いい御酒を持って行っていきます。
あと、東風谷と一緒に信仰を集めます。スキマは、外の世界で奢ったのをチャラにしてやる。

そして、僕は、この雰囲気を壊してくれた天使を見た。そこには、とてもいい笑顔のフランドールがいた。

それだけなら、素敵な天使なのだけれど、後ろに大量の弾幕が控えているあたりが、凶悪な堕天使
(悪魔)だ。たぶん、美鈴か咲夜さんに、僕がすぐにフランドールに会いに行かなかったことを聞いたの
だろう。とりあえず、僕は諦めて目を閉じた。キレてるフランドールは、通常弾幕で僕をなぶった後、スペルカードを使った。
薄れいく意識の中で、今後どんな時も”苦しい時の神様とスキマ頼み”は絶対にやめようと心に誓った。 僕は完全に蒸発した。フランドールは、この一方的な殺戮と、生き返った僕の血を致死量まで吸ってから
やっと落ち着いくれて、僕の話を聞いてくれた。

「全く、良也ったら、しばらく来れないなら、先に言ってよ。まだまだ、読んで欲しい本がたくさん あるんだからね。」

そのような文句を言うフランドールは、ぷんぷんと怒るという表現がぴったりの、見た目どおりの
かわいい子供だった。でも、その子供特有の残虐性もどうにかして欲しい。
ちなみに余談だが、僕は全裸ではない。今日は泊まることになっていたので、小悪魔さんに、
服は用意してもらっていたし、生き返ったときに咲夜さんに時間を止めてもらって、その時に着替えた。 僕は、小悪魔さんと、咲夜さんと、自身の能力にこれほど感謝したことはない。

「わかったよフランドール。今度から長い間来れないときは、最初に教えるよ。
でも、今日はもう遅いし、疲れたから、遊ぶのはまたな。明日、一日中、フランドールと遊ぶよ。
もちろん弾幕ごっこはなしだけどな。」

「うん。今日は、私も朝からみんなと遊んで疲れたから部屋で休むね。弾幕ごっこできないのは
残念だけど、また明日ね。」

バイバイ、と手を振りながらフランドールは図書館から去っていった。
これで、僕を簡単に殺されなければ、妹にしたいくらい、いい子なのに・・・
さて、僕も部屋に行って休もうと思って、移動しようとすると後ろから声をかけられた。

「良也。フランの相手は終わったの?」

振り向くと、そこには普段どおりのパチュリーがいた。
僕は、さっきの妖艶な様子を思い出して、少し動揺してしまった。

「あ・・・・・・あぁ。明日、一日、一緒に遊ぶことで納得してもらったよ。
今日はいろいろあって疲れたから今から部屋で寝るよ。」

大丈夫、僕は冷静だ。それにパチュリーもいつも通りだ。落ち着け。
そんな僕に、パチュリーは一冊の本を渡した。これは魔道書?

「外の世界の技術書のお礼よ。私が弾幕ごっこで使ってる本のレプリカ。 さっき属性の話をしていたじゃない?別に因子を取り込まなくても、ある程度なら魔法具で補えるのよ。
昔、私が使ってたのからちょうどいいのを見繕ってきたの。魔道書を開けば、あなた用に微調整できる
ようになってるから、今、やってみて。」

パチュリーの指示にしたがって、魔道書を開いた途端、急に身体が動かなくなった。











えっ?なにこれ?
パチュリーは、僕が動けなくなったことを確認したら、妖艶な雰囲気になった。

「あなたは、外界からの影響には強固だけど、内界からの影響には脆弱みたいね。」

どういうこと?

「やっぱり”世界”の属性は興味深いわ。ということで、因子を取り込みたいの。」

属性の話の時の続きかよ!今思えば、パチュリーが不自然に親切すぎたよ。
罠か?手足だけじゃなくて、口も全く動かない!?完全に嵌められた!!

「咲夜。良也を私の寝室に案内してちょうだい。」

パチュリーがそう静かに告げると、咲夜さんは音もなく現れて、僕を慣れた手つきで拘束し始めた。
いや、ほら、明日は、フランドールと約束したし、助けてください、咲夜さん。

「パチュリー様、良也様に明日に影響がでない程度でお願いします。
良也様が約束を破ると、妹様がまた癇癪をおこされてしまう恐れがあります。」

よし、がんばれメイド長。頼りになるのはあなただけです。

「善処するわ。でも、因子はなかなか取り込めないし・・・」

さすがに僕も、こんなことされたら二度と紅魔館に来なくなると思う。
あと、パチュリー、その表現だと何回もするの?

「ええ。でも、妹様に来週も良也様と会う約束を取り付けるように、進言しておいたので、また来週、 続きを行えば大丈夫かと。まぁ、妹様が癇癪をおこされて、幻想郷での被害がでる責任をとる気が、この人間になければ、 別の手段になりますが・・・」

前言撤回。黒くて怖いよ、メイド長!?手回し良すぎ。さすが、完全で瀟洒な従者。
あと、別の手段ってなんだ?とゆうか、キレたフランドールを野に放とうとするなよ!そういわれると、 絶対に来ないといけないじゃないか。仮に、外の世界に逃げてもスキマに、幻想郷の平和のために生贄にされそうだし、 その後で逃げたことがバレて、フランドールの気が済むまで残虐な方法で殺され続けそうだよ!!

「良也様は納得したみたいですね。寝室には、いつもの喘息を和らげる魔法香を焚いておけばよろしいですか?」

なんで二人とも、僕、しゃべってないのに考えていることがわかるんだよ。
あと、初体験なのでかなり不安なんですけど!!

「ええ、お願い、咲夜。でも、身体を動かすからいつもより強めの香でね。
あと、大丈夫よ、良也。死ぬほど気持ちいいから。」

そういって妖艶に微笑む魔女と共に、僕は寝室へ連れて行かれた。










その後のことは語りたくない。
でも、確かに死ぬほど気持ち良かった。
実際、三回くらい死んだ。








あとがき
初めまして、ネコのへそです。
拍手返信を見て、妄想を具現化しました。
反省はします。でも後悔はしません。
二次・三次創作は、これが処女作なので、
ぎこちないところがあると思いますが、
楽しんでもらえたなら幸いです。

最後になりますが、
素晴らしい東方二次の作者の 久櫛 様
世界内の影響に対して無力な設定を引用させてもらった 関根 様
パチュリーへの愛に目覚めさせてくれた 気運 様
掲示板で貴重なご指摘してくださった 仁 様 マイマイ 様
あと、ここまで読んでくれた全ての方々に、感謝とこの作品を捧げます。
それでは、また。


ネコのへそ



2009/11/18   筆卸
2009/11/20   誤字改訂







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