東方紅鏡曲(こうきょうきょく)


             -第5章- 人と妖の境界、超えし少女は雲外鏡










「きゃぁぁぁぁ〜何これ〜!?」

朝も早く、紅魔館にある少女の叫びが響き渡る。

「どうされました?鏡子様。」

そう、叫んでいたのは私。そして私の叫び声を聞きつけ部屋に咲夜さんが入ってくる。

「なんで私の髪が真っ白になってるのよ〜!?」
「・・・・・・えっとイメージチェンジでしょうか?(汗」
「そんなわけないでしょ〜朝起きたらこんな髪になってたのよ〜(泣」
「えっと・・・・・よくお似合いですわ?」
「毎度そういうフォローはお気持ちだけで・・・・。」
「わかりましたわ(汗」

やっぱり最近色々と環境が変わりすぎたせいかしら?きっとストレスでこんな髪になっちゃったのね(泣

『あらあら、なかなか綺麗な色になったじゃない。』

「今はあなたと話す気力は起きないわよ紫・・・・。」
「あまりこの館に勝手に侵入なさらないで欲しいものですが。」

いきなりの声の主は紫であった。紫はスキマの中から出てくると悲しそうな顔をして話す。

「あら〜そんなに邪険にしなくてもいいじゃない。」
「だってストレスの原因にあなたも含まれてそうだし。」

というか大半は紫絡みな気がする。

「あら?もしかしてあなたその髪がストレスでなったとでも思ってるのかしら?」
「だってそれしかないじゃない。」

そう私が言うと紫はハァとため息をついた。

「もしかしてあなたその髪以外何も気づいてないのかしら?」
「へ?私は今日も健康そのものよ?主に髪以外。」
「・・・・あなた相変わらず鈍いのねぇ。」

そういうと紫はスキマの中に入っていく。

「え?ちょっといきなりどこに行くのよ!?」
「後ろのメイドさんが怖いオーラを出してるから場所を変えさせてもらうわ。もし髪のことについて
知りたいのなら博麗神社にきてみなさい。」
「ちょっ待ちなさいよ!もしかして私の髪こんなにしたのあなたなの!?」

言ってはみたが返事はなく紫はスキマの中に消えていってしまった。

「あ〜どうやらその博麗神社ってとこに行かなきゃ行けなくなったみたいね。」
「みたいですわね。ちょうどお嬢様も用があるそうですし一緒に行きますか?」
「えっと、場所もわかんないしお願いします。」

ということで私は博麗神社に向かうことになった。

博麗神社に向かう途中で髪のことをレミリアに笑われたからほっぺをつねったら何倍にもして
返された。かわいいけどやっぱり怖いなぁ。・・・・・・・・・ほっぺた痛い(泣














そんなこんなで博麗神社というところに到着。
神社・・・・・という割りには人が全く見当たらないような・・・・?

「霊夢〜遊びにきたわよ〜。」

レミリアが叫ぶ。

「ん〜うるさいわね〜何でうちの神社は妖怪ばかり集まるのかしら?山の神社は人間の参拝客が
集まってるらしいのに・・・・・。」

神社の裏あたりからなんか派手な格好をした人が出てきた。
もしかしてこの人がここの巫女さんなの?なんか巫女っていうわりには見た目といい話し方といい
アレな感じがするけど(汗

「あら?私は人間ですわよ?」
「お賽銭を入れないやつに興味はない!!」

うわぁ〜かなりぶっちゃけてるわね。

「それはそうと見ない顔がいるわね?・・・・・・なんだまた妖怪なのね。ハァほんとなんで妖怪
ばっかり。」

・・・・・・ん?見ない顔って私のことよね?なんか気のせいか人間じゃないとか言われた気がするけど。

「ちょっと失礼ね!私はれっきとした人間よ?」
「はぁ?何言ってるのこの妖怪は?私が人間と妖怪を間違うはずないでしょう?多分。」
「いや多分って時点でおかしいでしょう。」

ほんとにこの人大丈夫なの?

『あら、霊夢の言ってることは正しいわよ?』

あぁそういえば私こいつに会いに来たんだったわね。

毎度のことながら紫がスキマから出てくる。

「正しいってどういうことよ?」
「あら?つまらないわね〜ちょっと前まではスキマから話しただけで驚いてたくらいなのに。」
「そんなことはいいから早く教えなさいよ。」
「仕方ないわね〜とはいっても言葉の通りとしか言いようがないわよ?あなたは人間ではなく妖怪
なの(はぁと」
「・・・・・とうとうこの妖怪はボケたのかしら?」

ペシッ

扇子で叩かれた(泣

「全くしょうもないことばかり考えて・・・・・いい?この幻想卿では力のない者は簡単に死んでしまう
のよ?まぁあなたの場合は力はあっても使い方をわかってないからないも同然ね。」
「むぅ〜。」

まぁそりゃあ確かにまだまだ私は発展途上だけどね〜・・・・・

「だけど一応あなたは私がこっちに連れてきたのだしある程度死ににくいようにはしてあげようと思った
のよ。簡単に死なれちゃ面白くないしね。」
「それでもしかして私を妖怪にしたってわけ?」
「そのとおりよ。」

この妖怪には人の意思というものは関係ないのだろうか?全く・・・・・

「ハァ・・・・まぁそれはわかったわ。一応私のためらしいし妖怪になるのも面白そうだから怒りはしな
いわ。ただ気になるのはいつの間に私を妖怪にしたの?」
「あぁそれなら前にあなたの頭を扇子で叩いたことがあったでしょう?さっきみたいに。」

・・・・・あっそういえばそんなことあったわね。意味もなく叩いたのかと思ってたわ。

「まさかあなた私が意味もなく叩いたとか思ってないわよね?」
「うっ・・・・・。」

ペシッ

また叩かれた〜(泣

「まぁいいわ、どうせそんなことだろうと思ったし。そういえばそこの吸血鬼はさすがに私のしたことの
意味をわかってたみたいね。」
「え?そうなの?」
「ふん、当たり前でしょう?第一私は鏡子を迎え入れる時にちゃんと言ったはずよ?私は私を恐れる
【人間】の血しか飲まないと。」
「そういえばそんなこと言ってたわね(汗」
「さすがは吸血鬼といったところね。それに比べてその従者と鏡子ときたら髪が白くなったくらいで・・・・。」
「全くね。」

紫とレミリアが私と咲夜さんを見る。

「うぅ面目ないですわ・・・・。」
「大体わかるわけないじゃないのよ〜・・・・。」

「咲夜のほうはともかくあなたは自分の体が変わってるのだからもっと早くに気がついてもおかしく
ないはずよ?」
「え〜でも特に何も・・・・・ってそういえば最近確かに運動神経がよくなったりちょっとした怪我
とかならすぐ治ったりしたかしらね(汗」
「全く・・・・そもそもあなたが人間のままだったらあんなに能力をばんばん使って霊力が切れない
わけないじゃないの。」

あぁそういえば前にパチュリーが霊力について教えてくれたことがあったような?
確かRPGとかでいうMP的なものらしいけど・・・・・

「な〜んだてっきり成長期かなにかだと思ってたわ。」

あっ皆してそんな冷たい目でみないでよ。

「・・・・・ねぇ紫、あんたのわりに珍しく色々と世話を焼いてるみたいだけど。この子あの氷の妖精
と同じ匂いがするんだけど。」
「あら霊夢、人を見かけで判断してはダメよ?まぁ正直私もちょっと心配にはなってきたわけだけども(汗」

「お嬢様・・・・この先紅魔館にあの方を置いておいて平気なのか少々不安になってきたのですが。」
「大丈夫よ咲夜、あの子がアレなのは最初からわかっていたことだから。」

「皆してバカにすることないじゃない〜(泣」

うぅ〜皆して私のことをバカにして〜いつか見返してやるんだから(泣

「うぅ・・・・そういえば私は何の妖怪になったの?一応気になるんだけど。」
「あぁそういえばまだ話してなかったわね。あなたは雲外鏡という妖怪になったようね。」
「なったようってあなたがしたんでしょ?」
「あら私は人と妖の境界をいじっただけでなんの妖怪になるとまでは決めてないわよ?」
「そうなの?ところで雲外鏡ってどんな妖怪なの?一応鏡が関係ありそうだけど。」
「まぁ確かに名前の通り鏡の妖怪ね。本来なら付喪神の一種で古い鏡に霊がとりついてできる
妖怪なのだけど、あなたの場合あなたの魂と鏡の能力がくっついて雲外鏡になったんだと思うわ。」
「・・・・・・へぇ〜。」
「・・・・あなたわかっていないでしょう?」
「うん・・・・・。」

ペシッ

だから何度も叩かないでよ〜(泣

「まぁ簡単に説明するとあなたは雲外鏡という鏡の妖怪になりました。こういうことよ。」
「あ〜なるほど〜。」
「ちなみにあなたの髪が白くなった理由だけれど付喪神というのは九十九髪ともいって百から
一つ少ないまたは足りないから白髪なのよ。」
「えっと言葉だけじゃ同じ【つくもがみ】なんだけど?」
「・・・・・あなたに足りないのは一じゃなくて知能のようね。」
「うわ〜ん(泣」


「なんでもいいけどうちの神社でいじめとかやめてよね?更に参拝客がこなくなっちゃうじゃない。」
「あら?そもそも元々参拝客なんてあまり見たことがないのだけれど。」

スッと巫女さんが袖のところから何か出して・・・・針?

「誰の神社が元々参拝客がこなくてお賽銭もなくて信仰もない貧乏神社ですって〜!!」
「そこまで言ってないじゃないの〜。」

うわっ凄い勢いで針を投げてる。この人もやっぱり幻想卿の巫女さんなだけあるんだな〜。

「第一あんたたち妖怪がここに居つくから誰もよってこないんじゃない!!」

げっこっちにまで針を投げてきた・・・・・ってちょっ咲夜さんもレミリアももう退避してるし(汗
まぁこういうときは慌てず騒がず鏡の力で反射するに限るわね。

「甘いわよ。」
「ふみゅっ!?」

私が鏡で針を反射するとなぜか巫女さんは私の後ろに回りこんでいて思いっきり頭から踏んづけられ
たのであった。

「あら?思ったよりも弱いのね。」
「うぅ〜どいてよ〜。」

人のことを踏んづけながら話さないでよね〜(泣

この後しばらく私を除いた4人で弾幕勝負をしてたけど、あれは確かに私が人間のままならすぐに死んでた
わね(汗
ちょっとは紫に感謝しておいたほうがよさそうだな〜と思ったり思わなかったり。




                      つづく








あとがき

どうも、ミラです。

まず最初にわかりにくそうだったので付け足しておくと霊夢が後ろに回りこめたのは亜空穴を使ったからです。
ちなみにB射のほうです。

さて今回の章で鏡子は妖怪化したことが発覚したのですがこれによりだいぶプロフィールが変わりました。
なのでまたもあとがきという名のプロフィール紹介とさせていただきます(笑


氏名:紅野 鏡子(こうの きょうこ)

種族:妖怪(雲外鏡)

年齢:十代真ん中くらい

容姿:背はちょっと他の人より低いくらい 
   白髪の長髪 
   女の子としてはかなりかわいい方に入るのだが、一人で廃墟に入ったりするなどの変人っぷり
   が祟ってあまり恋愛話とは関わりがない。

性格:主にのんびり屋 
   変人
   可愛いものにかなり目がない
   そしてちょっぴりH

能力:鏡を操る程度の能力

能力の補足:鏡を操る能力で出した鏡は物理的なものから概念的なものまでほぼ跳ね返します。
      要は防御の面ではほぼ完全に無敵・・・・のはずです。
      実際考えようによっては弾幕ごっこでこの上ないほど有利な状況を作れるはずなのですが、
      結局使い手がHなので猫に小判、豚に真珠、うにゅほに核融合、となってしまいます。
      この先鏡子の精神面の方が成長すれば紫の目論見どおり面白いことを起こせるくらいには
      なりそうですがはたしていつになったら成長するのか(汗



とこのような感じになったのですがよく見ると(よく見なくても)ほとんどコピペです(汗
一応書き直せるところは書き直したのでお暇な方は見比べてみるとあら不思議、無駄な時間が過ごせます(何

はてさてこれから妖怪となった鏡子はどのような幻想ライフをおくるのか。むしろつわもの揃いのメンバーの
なかで生き残れるのか?これは毎度のことながら後々のお話で(笑

それではまた次章でお会いしましょうm(_ _)mペコリ






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