東方萃幻想 〜第2話 御茶会〜


 〜紫side〜


 「ただいま〜っと」

 漸く帰って来たようね。ふふふ、まずは小手調べといきましょうか。

 この家にいる人間の気配と存在の境界を曖昧にしてと・・・。どうかしら?

 「出かけてるのか?・・・靴はあるな」

 あら、あまりおもしろい反応は無いないわね。

 「だれもいないのかー?」

 少し違和感は感じているようだけど、気づいてはいないみたいね。やっぱり期待外れなのかしら?

 あの時のような大きな力も感じないし・・・

 ・・・・能力も働いてないみたいね。まぁ自覚してないんだから当たり前なのだろうけど。それに・・・・・・・。

 「・・・・・・・・・・」

 やっぱり実力行使じゃなきゃダメのようね。どうしようかしら?気配を薄くした弾幕でも放ってみようかしら。

 ・・・・・・。

 ・・・・・・。

 ・・・・実行。

 「ッッッ!!」

 ・・・ヘぇ、やっぱり私の目に狂いはなかったようね。でも、さすがに封印は解けませんでしたか。まぁ、あんなに気配を消したのに避けるなんて、霊夢なみの勘の良さの持ち主かしら?

 とりあえず、姿を現してあげましょうか。ふふ




 〜main side〜

 
 今、俺は絶賛混乱中です。なぜかというとだな、まぁ居間に来て「客人には御茶を出すのが礼儀ではなくて?」とか言われてしぶしぶ(納得はしていないが)御茶を出したんだ。それは良かった、そこまではな、「ありがとう」と返してきての後の一言が問題だったんだ。

 なんとこの人“妖怪”らしい。

 いや、人じゃないのか?

 っと、そんなことはどうでも良くて、今問題なのはこの人が妖怪ということなのさ、ハッハッハッハ

 だから、落ち着けと自分。だいたいこんなに綺麗な人が妖怪なわけがあるだろうか、いや、ない!!(反語重要)

 いやでもさっき俺殺されかけたような気がs「いつまで黙っているのかしら?」っとやばい、何か喋らないと・・・。

 「・・・・マジ?」

 人間あせると必要最小限の言葉しか出てこないんだな、ってことを実感した。

 「本気と書いてマジですわ。ていうかあなた・・・妖怪に会うのは“初めて”じゃないでしょう?」

 「!!?!?。・・・・なんで知ってるんだ?」

 「妖怪ですからね、大抵の事はお見通しなのですわ。・・・と言いたいですけれど、それは私の能力が関わっているんですの」

 能力?まぁ、妖怪がいる時点で大抵の事は信じざるをえないけれども、能力ときたか。もはやゲームや漫画の話だな、・・・現実だけど。

 「その能力ってのは?」

 「教えると思いまして?と言いたいですがあなたは“特別”なので教えてあげましょう」

 特別?俺が特別っていうのは・・・

 「『境界を操る程度の能力』それが私の能力ですわ」

 「キョウカイを操る?どういうことだ?」

 意味がわからないな、協会?いや教会だろうか。

 「残念ですが、あなたが思っているキョウカイではありませんよ。境界、物と物の境目、世界の分岐点、それらすべての境界を操ることができる程度の能力ですわ。たとえば・・・熱さと冷たさの境界を弄れば、そこの湯飲みを触ってごらんなさいな」

 「?まぁ、いいけどって熱ッッッ!!!!!」

 ありえねぇ、なんだあの温度。俺が持ってきた時よりもかなり熱かったぞ、てか100度超えてたんじゃないか?

 「どう?わかっていただけたかしら?」

 「ふざけんな!!おま、お前こういうことは先に言えよ!!!」

 「あら、先に言ったらおもしろくないじゃありませんか」

 ・・・・こいつの性格がわかった気がする。人は見かけによらないってのは本当だったんだな・・・。

 「ところで、聞きたいことがあるんではなくて?」

 そうだった。いろいろな衝撃的な出来事のおかげですっかり忘れていた。俺の家族をどうしたのか確かめないと。それと・・・。

 「単刀直入に聞く。俺の家族はどこにやった?」

 「別にどこにもやってませんわよ?」

 ??どういうことだ?どこにもやってない?でも一切物音もしないし、人がいる気配さえも・・、待てよ?いやでも・・・とりあえず確かめてみるしかないか。

 「・・・それは、お前の能力を使っているってことか?」

 当たってるか?・・・・

 「・・・・少しは頭が回るみたいですわね。ええ、その通りですわ。音や気配の境界を少し弄っているだけですわ。あと、今この部屋にはだれも近づけないように、正確には“近づきたくなくなる”ように結界も張らせてもらっています」

 「ていうことは、俺の家族は無事なんだな?何も危害は加えてないんだよな?」

 「ええ、用があったのはあなただけですし、無闇に外の人間と関わるわけにもいかないのでね」

 外の人間?ったく、さっきから訳のわからない事ばかりでそろそろ許容範囲を超えるぞ。

 「また訳のわからない事をと思っていますわね?これは言葉の通りですわ。私は“この世界”の者ではないということですわ、理解いただけたかしら?」

 ・・・・・・・・・・・・。ついにこの世界の者ではない、ときたか。もしかしてこれは、今日の帰り道での話がフラグだったのだろうか。ていうか、実は夢なんじゃないか?そうだ!これは夢なんd「夢じゃないですわよ」・・・・デスヨネー。

 「この世界じゃないってことはどこから来たんだよ?」

 「それは、“幻想郷”ですわ」

 「幻想郷?」

 なんだか本当に漫画のようなネーミングセンスだな。ていうか、めちゃくちゃ怪しいぞ。いままでの会話の中で一番怪しい。だいたい、幻想ってなんだ?妖精やドラゴンなどがいる世界なのか?

 「信じていないようですわね・・・・。まぁ、いいですわ。もともとこういう予定でしたし、残りの話は向こうですればいいわね」

 「おい、一人でなにをぶつぶついって・・・」「では、連れていって差し上げますわ」

 「・・・・・・は?」

 コイツはいま何と言った?連れていく?どこへ?って幻想郷か。

 「素敵な素敵な幻想郷、神隠しツアーですわ」

 「いや、神隠しっておま、って、・・・・え?」

 なんか足場がなくなったような?

 「なおスキマの中は大変危険ですので、命の保証は持てません。では、素敵な旅を」

 え?スキマって・・・。なんか目がいっぱいこっちみてrってうわっ!!

 「落ちるっ!!!うわぁーーーーー!!!!」

 「ふふふ、さてこの家の境界を直して私も帰りましょうか」

 そして、“この世界”では日常が戻ってきた・・・。





 あとがき

 トルミンです。
 いやーssってむずかしいですね!!!自分で書いてみてよくわかりました。。
 なんだか脈絡のない文章になってる気がしなくもないですが、読んでいただければ幸いです。
 次回は、待ちに待った幻想郷です!幻想入りっていってるのに3話でようやくってどうなんだ?
 ほんとにスミマセン;
 今後の展開を楽しみにしていただければ幸いです
 
 では次回また




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