これは一体どういうこと?私は心の中で幾度も問い掛けを繰り返した。 だけど返ってくる答えはない。当たり前だ、私が状況を飲み込めていないのに私から答えが返ってくるわけがない。 見たところここはさっきまでのジンジャではない。私達がいたのはもっと寂れた場所だった。 では一瞬のうちに転移したのか?量子テレポート理論を応用すれば可能だが・・・それがこれほどの規模で実用化されたという話は聞いていない。 だがそれではこの現象をどう説明すればいい。転移という言葉抜きには説明できない。 そもそも転移したとして、ここは何処なのだ。 眼前に現れた二人の人物にほとんど意識も向けられず、私は思考の海に沈んだ。 「レティ、危ない!!」 唐突にメニィが叫んだことで、私の意識は現実に引き戻された。 そして私の目に、『光の弾丸』が飛び込んできた――!! 「なっっっ!?」 一瞬レーザーガンでも撃たれたのかと思った。だがそれなら、私はそれと認識する前に貫かれているはずだ。 頭の中は驚きでいっぱいだったが、訓練された体は勝手に反応してくれた。身を低くかがめ、ジンジャの床から石畳に転がり落ちる。 見ればメニィも同じように回避していた。 弾丸は、私達のいなくなった虚空を灼き。 ジンジャの扉を粉々に破砕した。 ――ッあんなの喰らったら死んでたじゃない!! 私は背筋が粟立つのを覚えた。それに伴い暴走していた思考も冷やされ、銃を手に取り臨戦体勢を取る。 「いきなりなn」「あああああああ!!?私の神社がッ!!」 銃を構えながら言った私の言葉を遮り、紅白の不可思議な格好をした少女が悲痛な叫びをあげた。 「何で避けるんですか!!おかげで私の神社が壊れちゃったじゃない!!」 中々に無茶苦茶なことを言ってくれる。あの戸の代わりに私達が弾け飛べばよかったと言うのか。 それと、今の発言で攻撃してきたのはこの少女だと確信がいった。 武器を持っているようには見えないが、恐らく隠しているのだろう。 「言ってくれるわね。自分でやったくせに。」 「盗っ人猛々しいとはまさにこのことです。不法侵入者のくせに。」 「ある程度までなら許されてるのよ、私達は。」 でなければトラブルシューターなどという商売は成り立たない。場合によっては犯罪スレスレどころか犯罪そのものの方法を取ることさえあるんだから。 「何様ですか、あなた。」 「トラブルシューター様よ。不審者に明かす素性はないけどね。」 「ほんと盗っ人猛々しいですね。ちょうど黒いし、あなたのことは魔理沙おばさま2号と呼んで差し上げます。」 そんな私の知らない名前を出されても困るが。 私は軽口を叩きながらも警戒を解かなかった。さっきの武器を使われないように、銃でもって牽制する。 だがこの少女はまるで動じた様子はなかった。・・・中身がゴム弾だってバレてるのかしら。 「そんな玩具で何をするつもりか知りませんけど、やるなら相手になりますよ。」 「・・・ふん、玩具かどうかは自分の身で知りなさい。火傷じゃすまないわよ。」 ゴム弾と言えど、当たれば骨にヒビを入れるぐらいはできる代物なんだから。 私と彼女の間に張り詰める緊張で、一気に殺伐とした空気になる。 「ちょ!?ストップ、ストーップ!!香夢もそっちの子も落ち着きなよ!!ていうかこんなところで拳銃なんか出すな!!」 一触即発の空気の中に、今まで空気になっていた青年が割り込んできた。 そしてそれに相応じるかのように、メニィも割って入ってきた。 「そうだよ、ケンカしちゃダメ!!」 状況がわかっているとは思えない発言だったけど、それは私と彼女から毒気を抜かせるのには十分だったようだ。 「・・・はぁ、何かバカらしくなっちゃいました。」 「奇遇ね、私もよ。一時休戦ということでいいかしら?」 「お好きなように。」 私が銃をしまうのと彼女が構えを解くのは、ほぼ同時だった。 私は彼女に歩みより、右手を差し出した。 「一応自己紹介。シェリフスターカンパニーのレティシア・マイスターよ。」 「『シェリフスターカンパニー・ノ・レティシアマイスター』さん?長くて変な名前ですね。私は今代博麗の巫女、博麗香夢です。」 「『コンダイハクレイ・ノ・ミコハクレイキョウム』?変な上にわかりにくい名前ね。」 「あらあら、うふふふふ・・・。」 「オッホッホッホッホ・・・。」 握手をしている右手からミシミシと音がした。きっと私達は、互いに『スバラシイ』笑顔をしていることだろう。 こいつとはソリが合わない。わからないことだらけだったが、私はそう確信した。 「レティ、怖い・・・。」 「え、えっと、あの・・・そ、そうそう!!君達今何が起こってるかわかってないでしょ?説明するから、取りあえず母屋の方に行こうよ!!」 その空気に耐えられなくなったのか、青年が提案した。 ・・・そうね、状況の説明は欲しいわね。 「お願いするわ。」 「・・・ほっ、良かった。じゃあ、僕に着いてきて。」 言って青年は、くるりと振り返った。 その瞬間、彼の向こうから先程と似た光の弾がいくつも飛んできた。 あまりにも一瞬のことで、私は愚かメニィさえも反応できなかった。 罠・・・!?私は警戒を解いた自分の判断を呪った。・・・が。 光弾に吹っ飛ばされながら、青年と少女も一緒に吹っ飛ばされているのが視界に入った。 「境内で暴れんなっつってるでしょ、この悪ガキ!!」 最後に、先程の少女とよく似た鈴の音のような声が響き。 そこで私の意識はダークアウトした。 どれくらい眠っていただろうか。随分長く気を失っていたと思う。 ともかく、私は目覚めた。起き上がろうとして――全身を襲う強い痛みに顔をしかめ、無理だと悟った。 「あ、レティが起きたよ!」 だけどそれは、私の覚醒を伝える役には経ったようだ。 メニィは既に起きていたらしい。首だけそちらを向けると、先程の青年とあぐらを組んで対面になっていた。話でもしていたのか。 「君、大丈夫?霊夢の奴結構遠慮なしに撃ったみたいだから、無理はしない方がいいよ。」 レイム・・・というのは誰だろう。さっきの少女は、確かキョウムと名乗っていたはずだが。 「ほら、最後に夢想封印・・・なんかすっごく光ってる弾受けたでしょ?あれを撃った奴だよ。」 ああ・・・もう一人いたのか。 「ごめんね、色々と迷惑かけて。」 「別にあなたが謝る必要はないわ。あなたが何かやったわけじゃないし。」 「いや、まあ。大本の原因を作ったのは僕っぽいけど。」 ・・・どういうこと? 「それは後でじっくり話すよ。っと、そうだった。自己紹介しなくちゃ。僕は土樹良也だ。」 「さっき聞いてたと思うけど、レティシア・マイスターよ。」 「そんで私は」 「メニィはさっき聞いただろ。」 リョウヤに言われ、そうだったと笑うメニィ。私が気を失っている間に随分打ち解けたようだ。 「リョウヤって色んな話知ってるんだよ。宇宙進出前の地球の話とか、開拓時代の話とか。」 なるほど、そういう話がメニィの気を引いたのね。 「まあ、経験だけは人並み以上にあるからね。レティシアが起きるまでの退屈しのぎになると思ったのさ。」 言うリョウヤの表情は、見た目不相応に大人びて見えた。 どうやら、彼とはまともな会話が成立しそうだ。 「あら、起きたみたいね。」 と、そこへ先程の少女――いや、少し違うか。キョウムと名乗った彼女よりは大人びていて、リボンで髪を止めていない。 だがそれ以外は、ほぼ彼女と同じ姿。そんな少女が、部屋に入ってきた。 続いて。 「あうぅぅぅ、大巫女様人使いが荒過ぎますよぅ・・・。」 意気消沈したキョウムも入ってきた。先程までの覇気が嘘のようだ。 「黙らっしゃい。神社壊したのはあんたでしょ。責任取って当然。」 「だったらそこの『シェリフスターカンパニー・ノ』さんにも責任取らせてくださいよ。」 「私は壊してないわよ。『コンダイハクレイ・ノ』さん。」 一緒火花が散った。が、バカバカしいので私から目を反らす。 「役者も揃ったようだし、そろそろ説明して。ここは何なのか、私達がどうしてここにいるのか。そして、あなた達は何なのか。」 「わかった。」 リョウヤは一つ頷き、語り始めた。 この地のこと。――そして自分達のことを。 * * * 「・・・はぁ?」 僕が言った『異世界』という言葉に、レティシアは思いっきり顔をしかめた。 「リョウヤ、あなた頭は健康?何だったら腕だけは確かな医者を紹介するわよ。」 「逆に怖いなその言い方。そして哀れむな。」 僕は至って正常だ。少なくとも僕の認識としては。 「別に異世界ったって、次元が違うとか、天界だとか魔界だとか冥界だとかそういうのじゃないよ。ただ外界と隔離されてるってだけ。」 ・・・まあ、今言ったところは全部、実際に行けるところなんだけどね。言うと余計ややこしくなるから黙っておく。 「紛らわしい言い方しないでよ。」 「あら、あながち間違ってはいないと思いますけど。外とは違う世界なんだから、その時点で異世界と言うには十分でしょう。」 「大袈裟ね。そんなことを言ったら、別の惑星が異世界になっちゃうじゃない。」 それもある意味異世界だと思うけどね。科学で届いてしまったそこは、彼女らにとっては同じ世界なんだろう。 ま、それはいいか。 「けど、香夢が言ったことも正しいよ。ここは外の常識が通用しない『異世界』なんだ。」 これは霊夢や香夢ではわからない、外出身の僕だからわかることだ。 「具体的には、どう通用しないのよ。」 「まず妖怪が普通にいる。」 レティシアが停止した。あ、メニィもか。 待つことしばし。ああ、お茶がうまい。 「・・・ごめんなさい、聞き間違えたみたいだわ。もう一度言ってくれる?」 「妖怪がいます。他にも、妖精だったり幽霊だったり、神様とかもいたりします。」 僕が再度、懇切丁寧に解説すると、レティシアは思わず見惚れるほど優しい笑顔で言った。 「リョウヤ、あなた疲れてるのよ。今度マッドドクターを紹介するから、ゆっくり休みなさい。」 「だから僕は正常だって!ていうかマッドドクターを紹介しようとするなよ!!」 「やかましい。いきなり妖怪とか妖精とか、挙句神様?宗教の勧誘なら間に合ってるわよ。」 外来人としてはあまりに正常な反応なんだが、容赦がなかった。 「まあ、信じられないのもわかるけどさ。僕だって最初はそうだった・・・かもしれないし。」 「どっちなのよ。」 もう覚えてないよ、そんな昔のこと。 「リョウヤは初めからここに住んでたんじゃないの?」 メニィが何の疑いもない表情で僕に質問をしてきた。こっちのお嬢さんは純粋だな。 「紆余曲折を経て住み着いたって感じかな。・・・まあ、僕の話は後にして、今はここ――幻想郷の話だ。」 「ゲンソウキョウ・・・それがこの土地の名前なのね。」 首を縦に振り、レティシアの発言に肯定の意を返す。 「そう、ここは幻想郷。外において幻想として忘れられたものが住み着く場所なんだ。その例が、さっき言った妖怪や妖精なんだよ。」 「忘れられたもの、ね。・・・確かに、今日び妖怪や妖精なんて言われて存在を信じる奴はいないわね。」 多分100年前よりももっとだろうね。だけど、人間が生き続ける限り『幻想』は常に存在し続けるんだ。たとえどんなに希薄になろうとも。 「当然私も信じてないわ。何か証拠を提示するなら話は別だけど。」 「あら、神様ならあなた達さっきから見てるじゃないですか。」 「・・・はぁ?」 香夢の言葉に、レティシアは怪訝な顔をした。・・・ああ、そっか。まだ紹介してなかったな。 「ほら、霊夢。挨拶ぐらいしなよ。」 「面倒。香夢、適当に紹介しといて。」 「・・・それでいいんですか、祭神として。」 「いいのよ。私がいいって言ってるんだから。」 「はぁ、何だか腑に落ちませんが・・・。」 やれやれと肩を竦める香夢。これは僕の方からの遺伝かな。 「『シェリフスターカンパニー・ノ』さん、それとメニィさん。この方はこの神社で祭っている神様で、私の4代前の博麗の巫女、博麗霊夢様です。」 目を点にするレティシアとメニィを一切気にせず、霊夢はお茶を一啜りした。 相変わらずのマイペースさだと思う。いや、神霊になってそれは一層増した。 神霊――そう、霊夢は既に人ではない。当然だ。僕みたいな特殊例を除いて、普通の人間であった霊夢が100年を越えて長生きできるはずがない。 20年程前、霊夢は天寿を全うした。僕と娘、孫達に囲まれての大往生だった。 霊夢は満足な人生を送れたと思う。だから、霊夢は悔いのない表情で旅立った。 けれど、それは僕には当てはまらなかった。霊夢と結婚してから、霊夢のいない日々なんてありえなかった。 だから僕の胸にはポッカリと穴が空いたようになって、無気力で自堕落な生活を送るようになってしまった。 そんな僕を見かねてというか、頭に来てというか、僕の頼れる――頼りになりすぎる友人達は、彼岸の閻魔様にケンカを売りにいった。 ちなみに、その事件はちゃっかり異変として人々に記憶されている。その名も『博霊異変』だ。 僕の知人・友人達が総出で起こしたこの異変は、最終的に白黒はっきりつけた閻魔様の判決をひっくり返させたのだ。 結果、霊夢は神霊として第二の神生を歩むことになり――こうして今も、僕の隣に居続けてくれる。 そう考えると、僕は果報者だ。永遠を生きる者のくせに、愛する人は隣にいて、友人達はまだまだ元気で。 そりゃ、色々な別れもあった。外で僕を知る者は、家族や外の友人の子孫達ぐらいだ。それも又聞き程度で。 だけどその悲しみを埋めてなお余りある程の幸せを、僕は得ていた。正直死んだ後が怖いぐらいだ。死なないけど。 そんな思い出に浸っていたら、ようやく二人が再起動を果たした。 「・・・神様?」 「そうです。」 「ま、神様って言っても神霊だけどね。死んで神様になった人間よ。」 「・・・悪いけど、信じられないわ。どう見たって普通の人間じゃない。」 まあ、見た目は人間だからね。それも現役バリバリのときの。 「信じる信じないはあんた達の自由よ。私は別に何処ぞのフルーツ巫女みたいに信仰心を押し付けようなんて気はないし。」 ちなみにフルーツ巫女こと東風谷だが、人のまま神になった。元々神様の子孫だったわけだし、そういうこともある。 「信じられないついでに言っておくと、僕は霊夢の夫で、香夢は僕の孫の孫だから。」 「・・・あんた何歳よ。」 100からは数えてない。 「とまあ、こんな感じなのが幻想郷です。」 「そーなのかー。」 「いやメニィ待ちなさい!あっさり信じないでよ!!」 どこかで聞いたような言葉を言うメニィに、レティシアが猛反発した。 「いい?こいつら妖精とか妖怪とか、挙句自分のこと神様だって言ったり100歳以上とか言ってるのよ!?そんなこと信じられるの!!?」 「リョウヤはいい人だよ。」 嬉しいこと言ってくれるじゃない。 メニィの一切邪気のない発言に、レティシアは一瞬唖然とし、その後しおしおと勢いを失って崩れた。 「・・・何だか今日は疲れたわ。」 頭痛がするのか、レティシアは頭を抑えた。・・・一気にしゃべりすぎたかな。 「まあ、今日は遅いしここに泊まって行きなよ。部屋はたくさんあるし。」 「え、泊めるんですか?」 僕の提案に香夢が嫌そうな顔をした。あー、そういえばさっきからレティシアとケンカばっかりしてたな。 「問題はないだろ?」 「あります。ここは博麗神社です。外来人の宿泊所ではありません。とっとと送り返すか、人里に行ってもらうかするべきです。」 厳しいな。僕の子孫だけあって、無駄に理論武装に長けている。 「だけど、もう日も暮れてる。人里へ送り出すのは危険すぎるだろ。道中は妖怪も出るんだし。」 「なら送り返せばいいです。どうせこの連中、幻想郷に住もうなんて意思はないでしょうし。」 「レティシアは霊夢の夢想封印喰らったんだ。送り返して途中の山で行き倒れられたら寝覚めが悪いだろ。」 「そんなことは知りません。鍛えてない方が悪いんです。」 ああ言えばこう言う。香夢は一歩も譲る気はないようだった。 むぅ、どうしたものか。 「いい加減にしなさい、香夢。つまらない意地を張ってないで、さっさとこの二人が泊まる部屋の準備してきなさい。」 そこへ霊夢が、鶴の一声を投げかけてくれた。 「で、でも大巫女様!」 「三度は言わさないで。とっとと準備をしてきなさい。」 「ッ!!・・・わかりました。」 凄い嫌そうな顔をした香夢だったが、祭神であり祖先でもある霊夢には逆らえず、渋々と部屋を出て行った。 ・・・ふぅ。 「ごめんね、レティシア。あの通り、誰に似たのか頑固者だから。気を悪くしないでやってくれ。」 「気にしてないわよ。それに、あなたが謝ることでもないわ。」 絶対に頭を下げない香夢の代わりに僕が頭を下げた。 冷たい印象のある娘だけど、やっぱり根はいい娘なんだな。 「それともう一つ謝っておかなくちゃ。」 謝りついでに、僕の非を詫びることにした。 「何?」 「君達が幻想郷に来ちゃった理由。実は、僕のせいなんだ。」 僕の能力――『自分だけの世界に引き篭る程度の能力』は、限定範囲内でありとあらゆる外的要因を取り除くことができる。 たとえば寒い場所なら、僕は自分の世界だけは暖かくすることができる。暑いところなら逆に涼しく。 あるいは、僕を害しようとする力を、僕の世界に入って来れないようにすることもできるし、頑張れば遠近法を無視することも可能だ。 とは言っても、全然万能な能力ではない。限界は割りとあっさり来るし、使えば僕が疲れる能力だ。 けれど、この能力には非常に特異な特徴を持っていた。それが、『能力を受け付けない』ということ。 知人には運命を見る奴や境界を見る奴がいるけど、その能力は僕の世界には入ってこれない。だから能力を受け付けない。 それは、幻想郷を覆う、外と中を隔てる常識と非常識の境界、博麗大結界ですら例外ではない。 そのために僕は外と中を行き来することができる、スキマ以外では唯一の存在なのだ。 「それで、僕が今日外から帰ってくるとき、君達に気付かずに能力を行使してしまった。遠慮なしに使ったもんだから、君達まで巻き込まれちゃったってこと。」 これが事の真相だ。結局のところ、今回の騒ぎは全て僕の責任ということになる。 だからこそ、僕は彼女らに一泊してもらって、ちょっとした罪滅ぼしをしたかったのだ。 「・・・悪いけど、あなたの話半分も理解できてない――いえ、信じられてないわ。」 レティシアは冷静に、しかしどこかすまなさそうな響きを持って答えた。 「だから、やっぱりこれは私にとって『原因不明の事故』であり、あなたが責任を取る必要はないってことよ。気に病まないで。」 ・・・はは、やっぱりレティシアはいい娘だね。 「お部屋の準備が出来ました。さっさと着いてきてください。」 香夢が戻って来て、冷淡な口調でレティシアとメニィに告げた。 「っ痛。」 レティシアは起き上がろうとし、痛むのか顔をしかめた。普通の人間にあれはキツかったか。 「大丈夫、レティ?」 「・・・平気よ。一日休めば治ると思うわ。」 「外来人は貧弱ですねえ。あら、それともあなただけかしら?メニィさんは何ともないみたいだし。」 「あんた、いつか絶対泣かしてやるわ。」 バチバチと火花を散らしながら、香夢とレティシアは居間を出て行った。 「二人とも、ケンカはダメだよー!」 その後を、メニィが慌てて着いていき。 居間には僕と霊夢だけが残された。 「・・・はぁ、やれやれ。何で香夢はレティシアのことを邪険にするのかね。」 「同属嫌悪じゃない?」 ? どういうこと? 「さあ。適当に言っただけだから。」 「勘か。」 「勘よ。」 霊夢の勘ほど当てになるものもないからね。ということは、きっとそうなんだろう。 「じゃあ、きっかけさえあればきっと仲良くなれるな。」 「それがいいこととは限らないけどね。多分あの娘達、幻想郷に残らないわ。」 だろうね。 僕は最初にレティシアが言っていた『トラブルシューター』という言葉を覚えている。 確か、外の世界のさらに宇宙で、色々な厄介事を引き受け解決する、所謂何でも屋。 地球にはいない職種らしいけど、そんな彼女達が何故地球にいるのか。それを考えたら、何かの依頼をこなしている最中だっていうのは容易に想像がつく。 だとしたら、彼女達は幻想郷に住みつくだろうか。依頼をほっぽり出して。 答えは否だ。きっと彼女達は、明日にでも幻想郷の外へ帰り、任務を遂行しに行くだろう。 香夢と仲良くなったとしても、すぐに永遠の別離が待っている。それはとても残酷なことだ。 だけどさ。 「幻想郷の思い出が香夢とケンカしただけっていうのは、あまりにも寂しいじゃないか。」 せっかくこの楽園に来たんだから、せめて楽しい思い出を持ち帰ってほしい。僕はそう考えていた。 中と外のどっちつかずな僕だったけど、今ではすっかり幻想郷の一員なんだと改めて思う。 「それもそうね。生きているんなら、できる限り楽しい思いをしなきゃ損だわ。」 「お前が言うと妙に含蓄深いなぁ。」 「一応神様だもの。」 そうだったな。 「それはそうとお腹空いたわ。何か作ってよ。」 「僕がいない間、また何も食べなかったのか?」 「香夢の料理は神をも殺すわ。蓬莱人も殺せるかもね。」 「・・・ありえないと言えない辺りが、我が曾々孫ながら恐ろしい。」 余談だが、香夢の味覚は壊滅的におかしい。激辛麻婆豆腐をデザートに食すぐらいに。 * * * 「ここが今日あなた達に貸す部屋です。ちゃんと返してくださいね。」 キョウムは私達を部屋に案内するなり、そんな奇妙なことを言い出した。 「どうやって部屋を借りっぱなしにするのよ。言っておくけど、私達はゲンソウキョウとやらに住む気はないわよ。」 「そのまま盗んで行くかもしれないじゃないですか。」 どうやって部屋を盗むのよ。 「おかしな動きを見せたら即行で封印しますんで。お忘れなく。」 「安心しなさい。そんな無駄なことする気力はないから。」 何でかこいつは私に突っかかってくる。サミィみたいな奴だ。 サミィというのは私の同僚の一人で、シェリフスターのもう一つの実働・モーニングスターの片割れ。 とにかく直情径行型の奴で、私と意見が衝突しやすい。そしてことあるごとに私に突っかかってくる奴だ。 けど、あの娘と違ってこいつには可愛げってものがない。そこが大きな違いね。 「さっさと寝てください。そして幻想郷から去ってください。」 「言われなくてもそうしてやるから、とっとと部屋から出て行きなさい。そうすれば私の顔を見なくても済むでしょ。」 「こちらこそ、言われなくとも。」 ベー、と舌を出し、彼女は部屋から去って行った。 ふぅ。やれやれだわ。 「レティ〜、ケンカはダメだってばー。」 と、一部始終を見ていたメニィから非難の声が上がった。 とは言ってもね・・・。 「向こうから突っかかってくるんだからしょうがないわ。別に私は、あいつとケンカしようなんて思ってないわよ。そんな不毛なことしてもしょうがないし。」 「む〜、だけどー。キョウムってサミィに似てるから、私は仲良くしたいのに・・・。」 メニィもそう思ったのね。まあ、直情径行型なのは確かね。 けど。 「仲良くしてどうするの。明日には私達はここを去るのよ。それで、彼らが言ってることが本当なら――到底信じられないんだけど、もし本当だったとしたら、私達はこの先二度と会うことはないのよ。」 いや、もし本当じゃなかったとしても。私達は広い宇宙を駆け巡り、厄介事を解決する職業。一度会った人間と二度と会わないなんてこともザラだ。 今回だって同じこと。たまたま任務で地球に来てるだけの話で、今後タチバナ氏と会うことはないだろうと思う。 本来それが一番なのだ。トラブルシューターなんてものは、使わないに越したことはないんだから。 「必要以上のつながりは、別れを辛くさせるだけよ。」 「それは・・・わかってるけど。」 幼く見えて・・・いや、実際に幼いんだけど、それでもメニィはプロのトラブルシューターだ。わきまえるべきことはわきまえている。 だから、きっと私の言いたいこともわかってるし――私が何も思わずこんなことを言ってるわけではないことも、わかっている。 「・・・やめましょう。とにかく私は疲れたわ。今はぐっすり寝たい。」 私は考えることをやめ、今思ったことをそのまま口に出した。 「ご飯は?」 ・・・メニィの言葉で、昼から何も食べていないことを思い出した。 が、今は空腹よりも疲れの方が勝っていた。 「私はいいわ。メニィはリョウヤ辺りに言って何かご飯をもらいなさい。」 「ん、わかった〜♪」 トタトタと足音を立てて、メニィは部屋から出て行った。 そしてこの部屋には、私一人が残された。 「ふぅ。」 床に直に敷かれた寝具に横になり、私はため息をついた。 あの三人が行った説明。私には到底信じられる内容ではなかった。 人類が宇宙に進出し、隣人に会いに行く感覚で宇宙旅行が可能になった現代において、妖精や妖怪などと言われて信じられる方がどうかしている。 遥か昔の地球のお伽話に出てくるような存在を、私は認めることはできない。 ――けれど一方で、もし全てが彼らの言う通りだったとしたら。現在の状況全てに納得がいく自分がいるのもまた事実だった。 私達がゲンソウキョウに来た原因はリョウヤが説明してくれた。私達は巻き込まれただけ。その事は、あのジンジャで感じた揺れに符合した。 ここに来た直後喰らった光の弾。あれは光学兵器の類ではなく、神の持つ力だったとしたら。 メニィはリョウヤが昔の地球を語ったと言ったけど、もし彼が100年以上の時を生きているのだとしたら、知ってて当然だ。その目で地球の歴史を見てきたのだから。 そうやって疑うことをやめると、疑うべき点がなく何処までも信じてしまえそうで――それが怖かった。 私の持っている常識がここの非常識に飲み込まれ、二度と戻ってこれなくなるのではないかと。 だから私は信じなかった。彼らの言葉を鵜呑みにするのではなく、『事実』と『仮定』をより分けることにした。 まずここが私達がいた場所でないということは事実だ。どういう理屈かは知らないが、転移してしまった――いや、気絶している間に運び込まれた可能性だってある。 もう一つ。私達は帰れるということ。説明は受けていないけど、リョウヤもキョウムも、ごく自然に「送り返す」という言葉を使っていた。 それともう一つ。これは事実というより推測だけど。 どうやらこの地には時折迷い込む人間がいるということだ。外界から隔離されていると言っていたけれど、なら何故私達は迷い込んだ。 それに彼らの口ぶりでは、どう考えても過去に迷い込み定住した人間がいるとしか思えない。 「・・・すぐにおさらばできると思ったけど、まだやることはあるみたいね。」 その考えに思い至り、私はややげんなりした。 私達がここ、地球にいる理由。それは人捜しの依頼を受けたからだ。 だとしたら、キクコさんがここに迷い込んでいないという保証がどこにあるというのだ。 少なくとも、彼女がここにはいないという確証を得るまで、あるいは彼女に出会うまで、私達は調査を続けなければならない。 差し当たっては、明日辺り人気のある場所を探すか。リョウヤに聞けば、きっと教えてくれるでしょう。 「せいぜい飲まれないようにしないとね・・・。」 私は、必ず私の現実に帰ることを心に誓い、眠気に身を任せた。 翌朝の目覚めは上々だった。体の痛みもすっかり消え、体調は万全。 起きると既に隣にメニィの姿はなかった。どうやら、先に起きて何処かへ行ったらしい。朝食だろうか。 昨日ゲンソウキョウの説明を受けた部屋まで行くと、朝ご飯が並べられており、私以外は既に揃っていた。 「あら『シェリフスターカンパニー・ノ』さん。お遅いお目覚めで。居候の分際で太い神経してますね。」 「これを作ったのはリョウヤ?それともレイム?」 「良也さんよ。基本的にうちの家事は良也さんの仕事なの。」 「そう。ありがとうリョウヤ。それと寝坊してごめんなさい。」 「いや、構わないよ。昨日は疲れてただろうしね。」 「ちょっと!何普通に私のこと無視してるんですか!!」 「朝っぱらからうるさいわよ、香夢。」 私に嫌味を言ってきていたキョウムは、逆にレイムにたしなめられた。ふ、ざまあないわね。 「ねえ、食べていい?レティ来たから食べていいよね?おトーフ食べていいよね??」 「ははは、メニィは本当に豆腐が好きだね。豆腐好きの外人ってのは珍しいな。」 「そうなのよ、この子どういうわけかトーフが好きで。私には全然わからないんだけどね。」 「豆腐の良さがわからないなんて、『シェリフスターカンパニー・ノ』さんはお子様ですね。」 いつまでそのネタ引っ張る気かしら、この娘。 「香夢、いい加減にしなさい。あんたもいつまでも突っ立ってないで、さっさと座りなさい。」 「失礼したわ。・・・このザシキっていうのには、どうにも慣れないのよね。」 言いながらも、私はメニィの隣に座った。 ・・・逆隣にキョウムがいるのが、何か作為を感じるけど。 『いただきます。』 ご飯に集中して気にしないようにしよう。 なお、朝食はライスやミソスープなど、普段私が口にはしないものだったが、まるで気にならないほど美味しかった。 やるわね、リョウヤ。 朝食を終え。 「それで、二人はどうするの。やっぱり帰る?」 リョウヤが聞いてきた。 私はチラリとメニィの顔を伺った。その目は私を信用仕切っており、何を選んでも着いていくという覚悟が見てとれた。 ありがとう。 「そのことなんだけど、その前に私達の素性を話すわ。」 昨日は彼らの話を聞いただけで、こちらの素性と事情を話していなかった。用件を伝えるためには、まずそこから話さなければ。 「トラブルシューターに・・・。」 「人捜しの依頼、ねえ。」 「それで、その菊子さんはここに迷い込んでいるかもしれないと。」 「そういうこと。何かの手がかりを見つけるまでは、私達はここから去るわけにはいかないの。」 肯定にしろ否定にしろ、その結果を示す何かを見つけるまでは。 「それで、私達は人の集まりそうなところに行こうと思ってる。そこなら、情報も集まるでしょう。」 「確かにね。なら、人里まで案内するよ。」 私の説明を受け、リョウヤは立ち上がった。それを私は手で制する。 「別にいいわよ。場所さえ教えてもらえば、後は自分達の足で向かうわ。」 私はその申し出を受けなかった。 一泊しておいて何だけど、私はこれ以上この三人に借りを作る気はない。 ここを去ってしまえば、きっと私達は二度と会えなくなる。そうなったらどうやって借りを返せばいい。 それなら初めから借りなど作らない方がいい。別れを辛くさせないためには、それが一番なのだ。 「え、でも・・・。」 「安心しなさい。女だてらにトラブルシューターなんてやってるんだから。ちょっとやそっとの危険ぐらい、むしろ慣れてるわ。」 「そうか・・・。いやだけど」 「私はとっとと神社から出て行ってくれるなら構いませんよ。道は一本道ですからさっさと行ってください。」 ツンとした態度でだが、キョウムは教えてくれた。 文字通り私を追い出したがってるだけだろうが、おかげでこれ以上リョウヤに借りを作らないで済む。 「ありがとう、キョウム。」 だから、礼を言った。 キョウムはぱちくりと目をしばたたかせ、私を見ていた。それが何だかおかしかったので、溜飲も下がった。 「一宿一飯、お世話になりました。行くわよ、メニィ。」 「ありがとうございました。」 私とメニィは礼を言って、リョウヤが止めるのを聞かずにジンジャを出て行った。 石段を下りるとすぐ、緑の草木が生い茂った道とも言えぬ道が広がっていた。 けれどそれは道に違いはなく、ちゃんと何処かへと続いていた。 キョウムの言う通りなら、この先に人の集まる場所――人里と言っていた場所がある。 彼女が嘘をついていないとも限らないけど、私は疑ってはいなかった。 だってあの子は、自分の思ったことを真っ直ぐ貫き通そうとする、ちょっと生意気な同僚と同じ匂いがしたから。 「行きましょう。」 「うん!」 私達は、迷いなく一歩を踏み出した。 * * * レティシアとメニィは、風のようにあっさりと去って行った。清々しさで気持ち良くなるほどだ。 だけどそれは、香夢には当てはまらなかったみたいだ。 複雑な表情で俯いていた。 「何も言わなくて良かったのかい?」 「・・・何を言う必要があるっていうんですか。ただの外来人相手に。それに、元の世界に戻るためにはどの道ここに戻ってこなきゃならないじゃないですか。むしろもう一度顔を会わさなきゃならないかと思うと気が重いくらいです。」 じゃあ、何でそんな暗い表情をしてるんだい? 「元々です。暗い顔で悪かったですね。」 やれやれ、とことん頑固だな。 香夢がレティシアを邪険にする理由が、もし霊夢の言った通りだったとしたら。結局のところ、それはただの好意の裏返しだ。 そして僕はそれが当たっていると思ってる。 香夢は、その能力の性質上コンプレックスを持ちやすい。妖怪には勝てるのに、妖精にも勝てないんだから。 だから、香夢は卑屈な態度を取ることがままある。 けれどレティシアとは、少なくとも対等だった。僕の目にはそう映った。 それを言ったら、こいつは全力で否定するだろうけど。全く、どこまでも頑固な娘だ。 なら、ちょっとコントロールしてやるか。 「ところで、あの二人に妖怪に気をつけろって話、しなかったね。」 ピクリと、わかりやすいほど香夢が反応した。 「そういえばそうね。特にレモンティーの方はその辺の話全く信じてなかったし。」 「レティシアな。せいぜい獣に気をつける程度だろうなぁ。もし一般的な外の人間が妖怪に襲われたら、助からないよね。」 「まあ無理でしょうね。弾幕も出せないでしょうし。」 「そういえば初期の僕もルーミアに食べられそうになったなぁ。」 「・・・ああもう、何処までも手のかかる人ですね、レティシアさんは!!」 僕と霊夢の巧みな話術(笑)に不安を煽られ、香夢は外へ出た。 「ちょっと二人を人里まで送ってきます。」 「行ってらっしゃい。」 「夕飯までには帰って来いよー。」 僕と霊夢の言葉を皆まで聞かず、香夢は空へと飛び出していた。 ・・・我が曾々孫ながら見事なツンデレだ。思わず笑いが漏れてしまう。 あれは一体、誰に似たのかね。 「さて、香夢も出たことだし、久々に夫婦水入らずで」 「その前に良也さんはやることあるでしょ。」 ん?僕何か忘れてたっけ。 「お菓子売りとお賽銭。」 ・・・あ。 しまった、昨日は何やかやあって行けなかったんだった。ってことは、結局僕も人里行くんじゃん。 「うっかりしてたなぁ・・・。」 「今に始まったことじゃないでしょう。さ、早く行かないと追いつけなくなるわよ。」 「たまには霊夢も一緒に・・・。」 「行ってらっしゃい。」 霊夢に僕の男心は通じなかった――いや、通じたんだけど無視された。 神霊となってなお、霊夢は霊夢なんだ。そんな霊夢だからこそ、僕は一緒にいるんだ。 沸き上がったイロイロな欲求を理論武装と鋼の忍耐力と自己暗示で押さえ付け、僕は霊夢に毅然と背を向けた。 「行ってきまふ・・・。」 ・・・声には虚勢張れませんでした。 「行ってらっしゃい。帰ってきたらシテあげるから。」 その言葉でうっひょいひょいなテンションになった僕を、笑いたきゃ笑え。 このとき僕は、まだ軽い気持ちだったんだ。 そりゃそうだ。僕はただ、ちょっと変わった外来人が来たなって思ってる程度だったんだから。 だけどその外来人は、『ちょっと』変わってるどころの話じゃなかった。『凄く』変わっていた。 彼女達が幻想郷を訪れたことが、いいことなのか悪いことなのか。 この時の僕に、わかるわけがなかった。 +++あとがき+++ 早速中編です。中一編です。中学生じゃないですよ。俺は社会人です。 最初は三編構成でとか思ってましたけど、予想通り延長になりました。つーか長ぇ。 前回のを読んだ人に聞いてみたところ、「トラブルシューターシェリフスターズって何?」って反応が予想以上に多く、俺涙目。ここまで「隠れた名作(笑)」だったのか・・・。 皆さん!シェリフスターズはドラマCDにもなってるぐらい面白いんです!!是非一度書店で手にとってパラパラとめくっていただければ、俺嬉しくて涙目!! ていうか、「スレイヤーズ」とか「ロストユニバース」とかの作者さんですから。面白くないわけがない。 もしこれを読んで「シェリフスターズ読んでみてぇ」と思った方がいらっしゃいましたら、次の話は読まない方がいいかもです。本編のネタバレがややありますので。 つーか最初の時点でネタバラしちゃってるかw クロフトカンパニー絡みのところで。 今回はちょっと難産でした。最初に方針間違えたせいで、12KB書いたところで話が破綻し、一回破棄することに。 おかげで完成が二日も遅れてしまいました。参った参った。 微妙に話に張りがないかもしれませんが、ぶっちゃけ解説回ですからねぇ。解説を盛り上げるのって難すぃ。 あと、霊夢の下りがちょっと安直かもしれませんが、誰かが『博霊異変』のSS書いてくれればきっとそうでもなくなるはず。 『博麗』ではなく『博霊』です。霊夢が神霊になったという意味で。 ちなみに、100年前の幻想郷主要メンバーは全員生きています。魔理沙は種族の魔法使いになって、早苗は話中にもあったとおり神に昇格しました。 安直です。でも俺は誰も殺しません。死んでも無理矢理生き返らせます。それが俺。 次回は多分戦闘入ります。やっぱり俺は戦闘シーン書かなきゃね。 弾幕勝負のできないレティシアとメニィが、幻想郷の妖怪にどう立ち向かって行くのか。 ・・・どう立ち向かっていくんだろう?あいや大丈夫ちゃんと書きますから。 期待せずに待っててくだちい。 今回もおかしなところとか誤字脱字とかあったら教えてくださいねー。 そんでは、また次回!! |
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