外来人の蓬莱人
土樹 良也

人外にからかわれやすい人間。
本人は虐げられていると思っているが
案外気に入られている。



支援妖怪
 フランドール・スカーレット(超高威力型)

オプション:フォーオブアカインド・ミニマム(ちっこいフランが最大4人まで付いてくる)
ショット:「スターボウブレイク

 高速時にはちっこいフランが良也の通った後をついてきて、低速時にはその位置に待機しながらついてくる。弾幕は星型。(風神録の魔理沙Aみたいな感じ)
遠隔霊撃:「そして一人いなくなるか?

 ちっこいフランが一人、弾幕を放ちながら前方に突進する。(フランが突進中に放った弾幕はすぐに消えるため敵の弾幕はほとんど消せないが、突進したフランを直接敵に当てると大ダメージ)
支援特技:パワーがやや溜まりやすい。(1.2倍。普通なら0.05づつのところを0.06になる)










Stage1 幻想風穴  BGM:暗闇の風穴










ここは地底に向かう洞窟。紅魔館へ魔術を習いに行った良也は何故かパチュリーにここに向かうように(半ば無理やり)頼まれ、訳も分からずここまで来たのだった。


「はぁ〜……、なんでいきなり…。せめて目的くらい教えてほしかったんだけど……」


と、そこへ……、後ろから声がかかった。


「ねえ、良也」

「ん? ああフランか」


良也のすぐ後ろを小さなフランがついてきている。実は紅魔館から地底に向かう際に良也と遊びたがっていたフランと一悶着あったのだが、パチュリーの協力のおかげでフランのスペルカード「フォーオブアカインド」を改造し、フランの分身を良也の式としてついて行かせることに成功したのだ。
良也の霊力が元になるため、力はかなり弱くなっているがこうすれば紅魔館にいながらフランを良也と一緒にいさせることが可能になり、しかも良也の手伝いとして弾幕ごっこで遊べるため一石二鳥だった。


「どうした? やっぱりつまんないか?」

「ううん、そんなことないよ。普段の力が全然使えないのはちょっともどかしいけど、これはこれで楽しいし。それより、なんで溜息ついてたのかなって思って」


良也は自分を心配してくれるフランに「(ええ娘や……)」と少し癒されたが、「(これで僕を勢い余って殺すことさえなくなってくれればな〜……)」とも思った。


「いや、ちょっとね…。あ、そうだ、フランの本体は紅魔館にいるんだろ? パチュリーから何でこんな所に向かうように頼んだのか聞いてないか?」

「パチュリーから? う〜ん……、そういえばおんせんがどうのこうの言ってたような……」

「温泉? そう言えば、霊夢もそんな話を……」


良也が霊夢の話を思い出そうとしていたその時、前方から茶色の服を着た少女が現れた。


「おや? 人間と……妖精かい?」

「えっと、君は……?」

「あたしは黒谷ヤマメ。土蜘蛛さ。地底に何しに? 今地底はお祭り中だけど、遊んでいくかい?」

「お祭り!? うん、遊んでいきたい!」

「あはは、まあ少しくらいならいいか」


良也が保護者の気分で頷くと……、


「それじゃ、早速弾幕ごっこしようか」

「は? な、何で」

「何を言ってるんだい? 祭りといったらこれじゃないか」


ヤマメはさも当然という風にそう言う。むしろそっちがおかしいと言わんばかりだった。


「それに、そっちの娘はやる気みたいだけど」

「わーい」


良也は素で喜んでいるフランを見て弾幕ごっこは避けられないと悟った。


「うぅ……。お、お手柔らかに……」

「よーし、負けないよ!」

「あっはっは。それじゃあ地下に落とされた妖怪の力見せてあげるよ!






BGM:封じられた妖怪〜lost place





青年弾幕中…





「ふ〜、楽しかった。いつも魔理沙たちとくらいしかやったことないから新鮮だったな〜」

「そ、そっか……。それは良かった……」


良也は攻撃をほとんどフランに任せてよけに専念していたが、それでも結構ボロボロになっていた。


「奥に行けば他の人たちとも弾幕ごっこできるかな? 良也、早く行こう!」

「はいはい……」


フランの楽しそうな顔が見れるのはいいが、これ以上は勘弁してほしい良也だった。










Stage2 地獄の深道  BGM:渡るもの途絶えた橋











「さっきの話の続きだけど、パチュリーから何か聞いてないか? 本体は紅魔館にいるんだろ」


良也は周りの弾幕が落ち着いてきたので、先ほど聞きそびれたことを再び来て見ることにした


「あ、そういえばそうだったね。今からちょっと聞いてこようか?」

「ああ、頼む。……っていうか今のフランって僕の霊力でできてるけど、本体とはちゃんと繋がってるのか?」

「うん、大丈夫だよ。本体の方はいま本を読んでるけど、ちゃんと良也と何話してるかもわかってるし感覚も共有できるから。だから、久しぶりに弾幕ごっこが出来て楽しいよ」

「ほ、本を読みながら弾幕ごっこか……。よくできるな……」

「うん。ちなみに読んでるのは白雪姫だよ。今白雪姫が毒殺されるところで……」

「いや、内容まで言わなくていいから…。つまり、フランからすれば自分視点のSTGみたいな感じなのかな?」


良也もフランもだんだん話がそれていっていることに気づいていなかった。


「STG? ってなあに?」

「あ〜…。まあ射的みたいなものかな」

「ふ〜ん」

「弾で雑魚敵たちを倒していって、それで一番奥にはボスが……」

「こんにちは」

「出たよ、ボス……」


話をしていた良也とフランの前に先ほど一度邪魔をしてきた少女が現れた。


「ボスねぇ……。確かに私はこの地上と地下を結ぶ縦穴の番人だけど、別にボスではないわよ」

「あ、いや別にそういう意味ではなく……」

「あ、さっきのお姉さんだ」

「それで、こんな地底に人間が何の用かしら?」


この少女、水橋パルシィは道を塞ぐように立ちふさがっている。
どうやら通す気は全くないようだ。


「あ〜、え〜っと、用は……あるはずなんだけど、多分……」

「? 多分ってなによ」


その用をまだ聞いていないのだ。これではどうすればいいのか分からない。
だが、そこへ……、


「あ、良也。今パチュリーがね、用があるのはまだまだ先だから進めって」

「へ?」

「そう…、残念だけど私はここの番人。そう簡単に通すわけにはいかないわ」


パルシィは戦闘態勢に入る。だが、できれば戦闘を避けたい良也は話し合いで何とか解決できないかと試みるが……。


「い、いやいや、用といっても多分そう大したことじゃないんじゃないかと思うので、こうちょこっとだけ通していただけないかt
「わーい! また弾幕ごっこだね! 頑張ろう良也!」
………………うん」


やはり避けることは不可能だった。





BGM:緑眼のジェラシー





「あのお姉さんも結構強かったね! 今度はどんなボスさんが来てくれるかな!?」

「…………」


さらにボロボロになった良也には返事をする気力がなかった。


「この調子でどんどん進むよ〜」

「…………勘弁して」


最後に振り絞った言葉がこれだった。





















あとがき


引っ越し前夜のrioです。

今回、最後まで書く気力がなかったのとしばらく書けそうにないので前中後編に分けようと思います。なので短いです

例によって戦闘シーンはありません。ごめんなさい。練習みたいなの書いたりしてるんですけど、結局そっちも止まってしまって………。駄目だ、自分は本気で戦闘描写が苦手らしい……。

次を書くのは結構後になると思います。こんな駄文でも楽しんでいただけたのなら、続きは気長にお待ちください。



それではこのへんで、また……



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