メガネとノッポは少女を救急ヘリに乗せ、病院へと向かった。



病院


「どうですか先生。」

「脳波に異常は見られませんし、大丈夫だとは思いますが、もう少し安静にしておいた方が良いでしょう。明日中には退院できると思います。」

「どうも。」








「ま、あの子は無事で良かったな。」

「ああ。」

「どーする?あの子は病院だし、酒でも飲みに行くか?」

「良いな。」

メガネとノッポは近くの居酒屋へ向かった。


居酒屋


「...にしてもあの子は何であんな所に閉じ込められてたんだろうな。」

ノッポが不思議そうに言った。

「さあな、まああの子が組員だったとかなら面白いけどなw」

メガネがふざけて答えた。彼は焼き鳥を頼んだ後ビールお代わりと言い出して、かなりでき上がっていた。

「バカヤロウ、そんなわけないだろ。」

「冗談だよ、冗談。」

「てか、ビール何杯目だよそれ。」

「5杯目.....かな?」

「あっそ....」

「そういや、やけにあの子の事気にしてるな、ノッポ。」

「え?」

「好きなのかー?可愛かったもんな〜」

「バ、バカヤロウ、別にそんなんじゃないよ。」


彼らはそんな話をしながらもうしばらく飲んだ後、会計を済ませ、家まで歩いた。



メガネは相変わらず酔っているようで、ふらふらしながら歩いていたが...




「...なあノッポ。」


「..ああ。」

2人の考えていることが一致した。
さっきの酔いはどこいったんだよと思いながらもノッポはメガネと共に振り返った。

「...つけられてるぜ。」


「うおおぉぉ!」

メガネが言った瞬間、一人の男が叫びながら2人に襲いかかってきた。

ビュンッ

ビュンッ

男は金属バットを振り回していたが、無茶苦茶に振っただけなので当たらなかった。

「野郎!」


ダンッ


メガネがしまっていた銃を取り出し彼に撃った。

「ぎゃっ!」

銃弾は彼の手にあたり、金属バットを落として倒れこんだ。



「あ〜あ、これ野球専門店に売ってるような高級品じゃねーか。こんな事に使うとはもったいねぇなあ。」

メガネがおちょくるように言った。

「ぐぐ...黙れ...」

「所でお前、どこの回し者だ?」

「き、貴様らに答える必要はない...だが、これだけは言える。我々は悟りを開いた尊敬すべき存在であり、低俗な貴様らとは違うのだ!」

「悟り?さてはお前云々組の生き残りだろ?」


「さてどうかな...」

メガネとノッポが顔を見合わせていたその時。


ダンッ

突然銃声がして、振り返ると襲ってきた男は物言わぬ骸と化していた。


「こいつこんなもん持ってたのかよ。」

2人はその後、この事を処理班に連絡した。





次の日


「...ん?」

病院で少女は目を覚ましていた。



「ここは...」


シュイインッ

「!」

自動ドアが開いた。


「お!気がついたかよ?」

メガネが嬉しそうに言う。

「あの...ここは病院?」

「あ、ああ。そうだけど、え〜と...」

「あっ!すみません、申し遅れました!私、東風谷早苗といいます。」

「ああ、ご丁寧にどうも。」

「あ...所で、どうして私、ここにいるんですか?」

「えぇと、君、何も覚えてないのかい?」

ノッポが心配そうに聞いた。

「はい...」






数分後




「なるほどな。君はつまりこの世界から幻想郷って場所に引っ越して住んでいた、するとある日君は君がいた神社に居ると、突然気が遠くなって気づけばここにいたって訳か。」

「はい。」

「にわかには信じ難い話だけど、嘘を言ってるようには見えないしな。」

「そういえば、ここは外の世界のなんて場所なんですか?」

「NEO HACHIOJIだけど?」

「NEO HACHIOJI?聞かない名前ですね。」

「え?君はこの世界出身じゃないのか?」

「ええ、確かにそうですけど、私のいた外の世界は2000年代で...」

「に、2000年代?」

「はい、え?今は西暦何年なんですか?」

「...2060年だけど...」

「ええぇ!」


どうやら彼女は場所だけではなく、時間まで移動してしまったようだ。



続く




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