僕は今、紅魔館のとある一室にいる。
目の前にはフラン。
フランは興味しんしんに目を輝かせながら、僕が出した熱いソレに手でゆっくりと触れる。

「ふあぁ…熱くて…硬い…ん、ちょっと柔らかい?」

つんつんと突っついたり、手で優しく撫でる。
ん…そろそろ…

「あっ…何か出てきた…」

熱く膨らんでいたソレから白いモノが中から押し出されるようにゆっくりと出てくる。
それを見るフランは…ふふふ、びっくりしてるみたいだ。

「良也…これ…舐めてもいい?」

うん、いいよ。
そう言うとフランは少し緊張した様な表情で白いそれに手を伸ばし、触れ、口へと持って行く。

「んぅ…熱くて…ねばねばしてるぅ…」

それでも美味しいらしく、恍惚とした表情でそれが絡み付いた指にしゃぶりつく。

さぁ、そろそろ本格的に…



「何してるのよ!?」
「あれ?レミリア」
「お姉様?」

どうしたんだ?そんな顔真っ赤にして?

「良也!あんたフランに何をしてたのよ!?」
「何って…」

僕は目の前のそれを指差す。
そう、僕が持ってきた、白い…

「…餅?」
「フランが食べたこと無いって言ってたからね」

餅美味しいよね。僕はわりと好きなんだよ。

「え?じゃあ、熱くて硬いとか…」
「餅って焼いてる最中そんな感じだろ?」
「周りが硬くて中が柔らかかった!」

焼き餅はだいたいそんな感じだよね。

「え?じ、じゃあ白くて熱いのが出てくるとか…」
「ほら、真ん中の部分膨らんで突き出てくるじゃん」
「お餅って面白いね」

まるで漫画みたいに上手く膨らんだからなぁ。

「じゃ、フランが口にしたのは…」
「いや、餅以外にいったい何が?」
「まだ指がねばねばする…」

うん、かなりくっつくよね、餅。
美味しいけど手で食べたら大変なんだよなぁ。
熱いし。

「………」
「ど、どうしたレミリア?」

な、なんか不穏な気配が…。

「ま、紛らわしい事をするんじゃないわよ!!」
「ちょ!?何でいきなり弾幕!?」

あ、ちょっ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!?
あぁ!あぁぁぁ!!

ピチューン



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