宴会は、始まっている。
既に来ていた妖怪も遅れてきた妖怪も、もう結構呑みだしてる。



「やばい。ぼっちだ、僕」
意気込んでいたは良いものの、
実際その場に立ってみるとなかなか…アレだな。しり込みしてしまう。
初対面の人達、それもとびきりな美少女の集団に無策で突っ込んでいける勇気なんてない。そういうのは蛮勇って言うんだ。

皆、呑んでる。食べてる。騒いでる。
結構な騒音だ。

…嗚呼。
寂しいから見回してこっちで知り合いになった人を探す。
霊夢は…、魔理沙と一緒に呑んでる。
近くへ行こうとしたらそこへ丁度…あれはレミリアと咲夜さんかな? 二人がやってきて何か話し込み始めた。
…あんまし良い雰囲気じゃあないっぽいので近づけないなあ。

幽々子達は紫さんと呑んでる。…うん、怖いからパス。
この二人の組み合わせじゃどうせ碌な事にならないだろうから話とか後回し決定。
となると…、あとは良也か。どーこだー?



「折角の宴だっていうのに、素面でいるのは頂けないねぇ」
へ?
と瞬間、何かが口に押し込まれる。
むごご、何だ!?
顔がとんでもない怪力で上へ向けられる。
一瞬、視界の端にリボンのついた角が見えた。
そのまま喉へ流れ込んでくる液体。…お酒!?
冷たいのに熱い感覚が体に広がってく。

「ぷはっ、 ち、ちょっと萃香ぁ!?」
「へへ、初めて会う鬼の名を叫ぶとはなかなか豪胆な人間だねぇ」
角が二本に鎖付き瓢箪を持った呑んだくれ幼女。
そんなの萃香しかいないだろう。

「何するのさっ!?」
「呑ませただけさ」
言いつつぐいっと瓢箪を呷る。
「お前さん、ここに来たばっかなんだろ? だったら呑みな」
呑めばそれだけで十分だとでもいうように。

「で、でも…」
いや呑みたいけどさー、呑みたくてもなー…、なかなか輪に入れないし…。
僕は知ってても向こうは誰も僕を知らないし…。僕小心者だし。
「そういう奴の背中を押してくれるのが酒さ。ほれ、もっと呑め」
瓢箪が手渡される。…間接キスとかは、さっきも呑まされたし気にしなくていいか。役得役得。
よ、よーし、ぐいっと。
思いっきし瓢箪を傾ける。



「あ゛ー、美味しいこのお酒」
お酒は慣れてないハズなのになぜかスルッといけた。喉はやたらと熱いけど。
もう一口呑んでから萃香に瓢箪を返す。
「鬼の酒だもん当然さ。それにしてもいい呑みっぷりだ」
褒められた。やった。嬉しい。
度が強かったせいか既に頭がポーってしだしてる。
遺伝的にはそう弱くはないハズなんだけどなぁ。

「さぁてと、新顔とも呑んでみたいんだけどね、酔い潰しちゃうと紫がうるさいから私は向こうで呑んでくるよ。 頑張りな」
役目は終わったと言わんばかりの態度で萃香は向こうの方へふらふらと行ってしまった。
嵐のような一時だったな。

でもまたぼっちだよ。どうしよう。
…しかしほろ酔い気分なせいで思考がうまく纏まらない。
どうする? 
行き先も無くふらふら歩く。足取りも若干ふらふらする。


宴会って、なんかこう…もっとごちゃごちゃしてた印象があったんだけど…
みんなグループとかでそんなアレで固まってたりしてそんなでもないんだね。
一部はそうでもないっぽいけど。
…だめだ。思考がほんわかしすぎてきてる。

うーん、お腹も減ってきたし、
とりあえずこのお酒の力を借りて目の前の適当なグループに突撃してみるかな。お酒の力を借りて。 大事な事だから二回言いました。
大丈夫。今ならできる気がする。多分。


いざ、突貫っ!
「どうもー初めましてー、突然だけどここで呑んでもいい?」
「いいわよー」

おお。いけた。あっさりいけた。お酒の力すげぇ。
空いてる隙間に腰を下ろして、空いてる杯と器を手に取る。

とりあえずお腹減った。何か食べよう。
鍋があったり肉があったりお節っぽかったり色々ある。
持ち込みも少なかれあるんだろうけれどまあ、
…料理人さん、お疲れ様です。
どれにしようかなー、と悩んでいると持っていた杯にお酒が注がれた。
そっちを向くと、

あ。
ルーミアだ。




僕は東方をそれなり以上にやりこんできた訳で。
話とか世界観とかも結構詳しい訳で。
もちろんお気に入りのキャラとかもいる訳で。
そのお気に入りのキャラが今僕の目の前にいる訳で。

つまりルーミア好きの僕がルーミアに出会ったという訳さ。
ロリコンかって? ただの子供好きさ。
………それはそれで何だか危ない臭いがするから思考中断。

「あなた初めて見る人間だけど、外の人間?」
好奇心旺盛な視線が向けられる。
やばい、ちょっと恥ずかしい。
「あ、ああ、そうだったよ。 今日からは幻想郷の住人になった」
「へー、そーなのかー」


出た。いきなり出たよ生そーなのかー。
感涙ものだよこれうわ涙腺やばい。

「それじゃあ、あなたこそは食べてもいい人間?」
「残念ながらそれはない」
…随分と突飛で脈絡もないセリフだな。出かかってた涙も引っ込んでしまう。
こんな面白い場所で暮らすことになったのにいきなりのゲームオーバーは嫌なこったねー。

少し酔ってて既に頭が回りにくくなってきてるせいか、
「代わりにこれでも食べてなさい」
と手近にあった焼き鳥を串ごとルーミアの口に押し込む。我ながらなんという大胆な行動。

「むぎゅ」
ちょっとだけ不機嫌そうな顔はしつつも、そのままおいしそうに焼き鳥を食べるルーミア。
可愛いぞ。なんてこった。

「むぐ、今は宴会だもん、こんなときに人間を食べようだなんていう馬鹿な妖怪はいないわよ」
ああ、うん。聞いたことはある。宴会の雰囲気が大事だって。宴会中は無礼講だって。
いや食べていいって事じゃなくて人妖問わずにって意味で
「ああ、確かそうだったなぁ…」
とりあえず今この場では食べられることはないらしい。まあ安心だ。

僕も焼き鳥を頬張り、注いで貰ったお酒を呑む。

美味しい。まただんだんと思考が鈍くなってく。


しかしそういえば、他のみなさんは僕が加わったことに気付いていないね。
皆、興味が無いor気付いてないらしい。
みなさん楽しそうで…(泣)

……そして僕もさっきから気付いてなかったけど、ルーミアと反対側には紫色の大きな傘。
小傘か。向こうを向いてて傘に隠れて、全くこっちに気付いていないっぽい。
むうう、残念だ。話しかけてみるのもよさそうだけど、
ていうかその傘出しっぱなのか。ベロがべろんべろんしてるけど。いくら傘が本体だとはいえなぁ…

…とりあえず今の最優先事項はルーミアだ。うん。

「む、お酒空いてるじゃないか。僕が酌してあげよう」
徳利を取ってお酒を注ぐ。さっきの酌のお返しだ。
「はひはほー」
こらこら、飲み込んでから喋りなさい。可愛いから許すけど。



食べられる心配はないと完璧に判明したから…

そうだな、晩ごはんをちゃんと食べよう。
思えばお昼も食べてない。色々ゴタゴタしてたしなー。ホント色々だよ。アンビリーバブル。
さーて、目についた料理からー…。
…よし、鍋だ
お椀によそってー…って何の肉だこれ。うさぎ? いのしし? まあいいか。
うん。美味しい。お酒も呑む。おいしい。

いいね。宴会。 テンション上がるー。
おさけおいしー。こんな状況だし余計にねー。
世間話を挟みつつ料理をつまんでいく。
くだらない話でも、酔ってると楽しいもんだね。
お酒も会話も弾むぜ。
もう完全に宴会の空気に呑まれてる。お酒にはまだ呑まれきってないけど。



「お酌してあげるわねー」
また注いでくれるルーミア。
「おー、どもー」
さっきのお酌もだけど、
んー、何かお礼がしたいな。
何か無かったけかな? 上着のポケットを探る。

因みに、僕の上着のポケットにはもしもの時の為に常に非常用具が常備してある。
フラッシュライトとか携帯充電器とか…、あと…あった、これだ。チョコバー。食べ物は寒い冬場にしか持ち歩けないのが難点だけど。四次元ポケットとかまじ憧れる。

「ほれ、あげるよこれ」
包装を破って中身を手渡す。
「美味しそうね…、ありがとう人間」
嬉しそうに顔をほころばせてパクっと頬張る。
そういや名前言ってなかったけな。人間呼ばわりでちょっと悲しかったぜ。

「僕はひなただ」
「むぐむぐ。ひなた? 私はルーミア。ちなみに日なたは苦手よ」
そういえばそうだっけ、いつも闇を張ってる理由。
なんだか僕が苦手みたいで、言われてみていい気分じゃあない。
…………。

「そんなことゆーなって、…ほれ」
衝動的にルーミアを後ろから持ち上げて僕の膝の上に乗せる。うおっ、軽いなー。
「日向はこーやって誰かを暖めることができるのさー」
頭なでなで。…うおっ、やわらかっ!
「ち、ちょっと、何するのよ!?」
腕の中でじたばた暴れられ…って痛い痛い腕力やばいって!
さすが妖怪というべきか見た目の割にとんでもない力d…ちょっ痛い痛い!

「いたたた、いいじゃんか、別にっ。…あ、ほ、ほらチョコ菓子こぼれるぞー」
「え? 嘘っ!?」
あわててルーミアはお菓子を全力でホールドにかかった。
ふふん、両手が塞がっていては暴れることはできまい。
もう一度頭をなでなでする。今度は最高に優しく。まごころ込めて。

「ん……」
声が漏れてきた。抵抗は無いようだ。
それからルーミアの気持ちよさそうな鼻歌が聞こえる。
まじ? 僕そんなてくにしゃん?
「あむあむ。 甘くて美味しい…」
…チョコ菓子か、チョコ菓子に僕は今負けているのか。
くそぅ…。


お酒のせいでおかしなテンションになってるとはいえ…
我ながら大胆にも程があると思う。てか何やってんだろ僕。キザったらし過ぎ。馬鹿なの? 死ぬの?
まあしかしこの状況。据え膳食わぬは何とやら。
…ああ、幸せだ。
ありがとうございます神様。初詣のお願いは叶えてくれなかったけど、ありがとうございます。


ふははー、もっと撫でてしまえー。
ぽふぽふ。ぽんぽん。
……まじでかわゆい。
しばらく、手の平に感じる温もりとふわふわした感触を味わう。かわいいリボンだな。
この一瞬よ永遠に続け―っ!






「ひなた君?」
ん? 声? まったく野暮な奴だぜ。
振り向いてみると…、あら、良也だ。

「…と、ルーミアっ!」
急に声を荒げる良也。どしたの?

「あら、良也じゃない。どうしたのよ?」
ルーミアも思うところは同じらしい。てか知り合いなのか。なんか負けた気分。

「そりゃこっちの台詞だ。 また何かしでかそうとしてたんじゃないだろうな」
「別に? 宴会でお酒呑んで何が悪いのかしら?」
ルーミアを睨む良也。なんか、感じ悪いぜ…。
「いやいや、いーじゃん。良也も一緒に呑もーよ」
お酒があれば大丈夫。ここで体験して実感した。うん。

「…ひなた君。できればそいつから離れた方がいい」
え? どして? なぜ? かわいいのに。
「なぁに? それは私に喧嘩を売ってるの?」
膝の上から離れていく体温。
あら? ルーミア、宙に浮き上がって戦闘態勢?


険悪な雰囲気。あー、うん。どうしよう。
温もりが恋しいけど、仕方ない、ここは我慢だな。

「…あー、ごほん。そうだなー。丁度話したい事もあったし、僕、向こうで良也と呑んでくるよ」
立ち上ってもう一度、浮いてるルーミアの頭にポンと手を置いてわしわしする。
「…何?」
その視線に若干の殺気が混ざってるっぽいのは気にしないでおく。因みに背中は冷や汗だらだらだ。

「またお菓子あげるからさ、今日の所は暴れるのよしてもらえないかな?」
精一杯のお願いスマイル。保険としてさっきのチョコの袋をひらひらさせておく。

「…………わかったわよ。弾幕ごっこはしないでおいてあげる」
よし。目標の戦意喪失を確認。作戦終了。
我ながらやっすい作戦だったとは思うけど。

「うん。約束だぜー。 それじゃ、行こうか良也」
「あ、ああ…」
ルーミアに背を向けて歩き出す。が、良也はどうも肩すかしを喰らったような感じだ。

あ。それと忘れてた。
「また一緒に呑もーなー!」
とルーミアに手を振る。

…小さくだけど振り返してくれた。よっしゃ。
ふふふふふ。これはギャルゲーよろしく好感度も多少上がったんじゃないかい?
果たしてこのルートに入るまであとどれだけ好感度が必要なのか。
フラグも忘れず回収しよう、まずはお菓子と宴会フラグだ。大丈夫。まだお菓子は二つ残ってる。
まだ道程は長いぜえ……。くっくっく。

「あの、ちょっとひなた君?」
ん? なんだい?
「今の心の声的なの、全部言葉に出てたんだけど」

え。
まじか恥ずかしいやばいなんてこったい。全く気付かなかった。これもお酒の魔力か。
「そんなに気に入ったの? あいつを?」

「そりゃあもう」
こういう展開って皆の憧れだと思うんだ。
「だって可愛いじゃんか。こう…撫でたくなるような可愛さというかさ」



一瞬止まる空気。
…もしかして何か変な目で見られてる?
「いやこれは犬とか猫とか子供に対する可愛いと同じ可愛いだから決して僕はロリコンではないってなにこんな全力で否定してんだこんな否定してたら余計怪しまれるじゃんかって」
何言ってるんだ僕は。お酒の魔力すげぇ。

「…そりゃ確かに見た目だけはいいけどさ」
そうだろうそうだろう。
「あいつと呑んでたんだろ? えーと、その…喰われそうになったりとかしてない?」
心配げな表情。テンパってた僕が馬鹿みたいだ。

「…一応大丈夫だったけど」
むしろ傍目には襲っていたのは僕の方…いやいや違うぞ多分。きっと。
「何もないならいいんだけどさ、…けど」
けど?
「あいつには近づくな。たとえどんな見た目だろうと人喰いの妖怪なんだ。喰われないように気をつけろよ」
またそれか。

「…そんなこと言ったってさあ、妖怪って人間を食べるものなんだろ? 宴会中は食べられることも無いって聞いたし、そういう良也もこういう宴会楽しみにしてたみたいだったけど」
なんだかぐちぐちした感じになってしまう。
「それはひなた君がルーミアのことを知らないからで…、現に僕は何度あいつに喰われそうになったか…」


喰われ…

喰われそうにて、そんな事情が…。ふふん、でも知識なら大丈夫っ。
「知ってるよ。宵闇の妖怪、闇を操る程度の能力、ふよふよ飛び回ってはたまに木にぶつかる能天気っ子」
あとそれと新月の夜は…あ、やばい。変な対抗意識で情報喋ってしまった。
いよいよ良也の視線が訝しげになってきた。

どうしよう。
今のところはごまかしておいた方がいいのかな。
「あ…これは僕の能力の暴発で偶然手に入れた知識らしいデスヨ?」
「何故カタコト?」
「キニシナイ、キニシナイ」



「…って、能力? ひなた君能力持ってるの?」
あそっか、まだ話してないんだった。
丁度いいや。ついでに色々訊きたいこと訊こう訊こう。
「うん。紫さんが言うには『所属を変える程度の能力』だって」
「所属?」
「その辺はまだ自分でもよく分からないしさっぱりなんだけどー、こう…何か把握したりとか能力使うコツとかってないかな?」

腕を組んで悩みだす良也。真面目に考えてくれて嬉しいね。
結構期待大。正直能力使えるなら喜んで使うと思う。
「えー……コツって訳ではないんだけど、出来るって信じること、かな? あと…」
「あと?」
「能力を使うこと、かなぁ…」

あ。
一瞬、それコツとかじゃないしとも思ったけど、
そうだよな。使わなきゃ伸びないよな。
そういや色んな人に聞きまわってたくせに試そうとすらしてないじゃん。
馬鹿だなー僕は。何故気付かなかった。
やらなきゃできない。当たり前だ。

「そっか。…よし」
急に気持ちが昂る。
発売日を待って買ったゲームを起動するときの心情に似てる。
今、これから、やっと、できる。

自信が出てきた。
ありがとう、良也。
何事も挑戦だ。やってやろうじゃないの。

良也はまだ考え込んでいるらしい。唸り声が聞こえる。

目を閉じてできる限り集中する。


まずは………、

ぐるぐるに酔った頭で考える。
所属を変えれるんだよな。空間移動とか、干渉不干渉とか…、
何がどこまでできるのか。


…空、飛べないかな。

ふと思った。
さっきのルーミア、ふわりと浮かんでたし。

僕もできないかな。

目を閉じる。
そして意識をする。
使い方なんて知らない。
出来るかどうかも分からない。けど関係ない。

僕の足は今地面を踏みしめている。
地面の上を歩いている。

とりあえず、
空を、宙を歩いている自分を強く思い浮かべる。

飛びたい。

飛びたい。飛びたい。飛びたい。飛びたい。

地面の所属から空の所属へ、
出来るかどうかは分からないけど、
自分の体のイメージをそこへ近づけていく感じで

…飛べるっ!








「え!? ひなた君浮いてる!?」
「ふわっ!?」

どてっ。

驚きで目を見開いてしまった。
いきなりだったから着陸はしたものの、足がもつれて尻餅をついてしまう。




って待てよ。
着陸? 両足の裏が地面にぶつかる感覚?
浮いてる? 浮いてた? えっ

「ひなた君飛べるの!?」

えっ、え、何? え? と、飛んでた? 今? 僕?

お、おお、おおお落ち着け、
じ、状況確認。


えっと、
足から地面についたってことは…
ってか地面に着陸、したんだよな?

着陸? 


ういてた?


お。

おおおお。

おおおおおおおおおおおおおお。

「今、浮いてた!? 僕!?」
「浮いてた。めっちゃ浮いてた」

やった。え、やった。やった。
なんだか僕はやったらしい。

よっしゃあああああっ!

両腕あげてガッツポーズ。びしぃっ。

すげえ。できた。すげえ。すごい。
「やった……!!!」

「え、ひなた君って飛べたの?」
驚いた顔で良也。僕も勿論驚いてる。感動してる。
「今初めて飛べた…」
「ええ!? それって凄いじゃないか! 初飛行!?」
もろ手を上げて喜んでくれる良也。ありがとう…。ほんとありがとう…。

ほんの少しの間だけの浮遊だったけど、
できた。できたぞそれっぽいことっ!

これは幻想郷の人間にとっては小さな一歩だが、
僕にとっては大きな飛躍だ。
なんて気分はアポロ11号。

いやはや。なんともこれは。
お酒のせいで気分高揚中とはいえこれは嬉し過ぎる。

素晴らしい。宴会素晴らしいね。
しかしいやいや、まだこれからだぜ。


宴会はまだまだ続くっ!




















 あとがき

殆どがルーミアと良也のくだりだけで終わってしまいました。

酔っぱらいの心情表現ってなかなか読みやすくできませんね…。

あんまりウザ過ぎないように気を付けます…。

あと、ひなたくんの能力については宴会終了後、詳しく描写する予定です。

遅筆はどうすれば治るものなのか…っ





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