八雲家に一泊旅行を済ませたオレとレミレミ。
 それから姐さんのスキマで送ってもらった。
 しかし、着いた先は……。

「な、なんで紅魔館!? 逆戻りじゃないか!!」

 オレ達を移動させたスキマはもういない。
 姐さん、これはどういう事でしょうか?
 ちょうどその時、どこからともなく姐さんの声が響く。

『うふふ、甘い言葉には気をつけましょう』

 ああ、これは姐さんの罠だ。
 一泊旅行という甘い罠に乗ったせいなんだ。

「なんという事を……」

 せっかく目的地の半分ぐらいまで行けたのに。
 それなのにまた最初からやり直しだと……冗談じゃねえ!!
 オレのテンションは一気に下がってしまった。

「レミリアお嬢様、鬼心さん。お帰りなさい」
「あ、あのリンさんが起きてる……だと?」

 オレは夢を見ているのだろうか?
 うんそうだな、これは夢だね。そうに違いない。
 ほっぺをつねってみたけど痛かった。

「わ、私だって起きてる時ぐらいありますよ」
「それ、普段は寝てますと言ってるようなものだよ」

 まあいい、ひとまず紅魔館に戻ろう。
 はぁ〜、レミレミの我侭に付き合うのは疲れる。
 咲さんに引き渡して当主に戻ってくれないかな?
 
「貴様、なにを考えている」
「爪は引っ込めろ。危ないだろうが」

 ちっ、鋭いやつめ。
 そこへ前触れもなく咲さんが姿をみせる。
 相変わらずの腕組みポーズで隙がない。

「お嬢様、もうお戻りになられたのですか?」
「咲夜、それはどういう意味よ?」
「いえ、まだ旅を楽しまれているものと」
「なぁ咲さん、やっぱり当主の不在ってまずくないかな?」
「ご安心を。妹様が代わりに当主ごっこをされていますので」
「ごっこかい!!」

 レミレミ、このままだとフラちゃんに紅魔館を乗っ取られるぞ。
 まあ、フラちゃんは遊んでいるだけだからそんな事しないけど。
 とりあえず、パノの図書館でスペルカードの補充をしよう。
 あ、その前に……。

「開け、スキマ」

 左手を突き出してブラックホールのスキマを召喚。
 その中に手を突っ込んで超大柄リュックとサンドバッグ風のダッフルバッグを取り出した。
 咲さんが物珍しそうにスキマを見ている。

「あのスキマ妖怪の能力ですか?」
「姐さんから保管用のスキマとして貰ったんだ。これなら大量の荷物を保管できるから便利だよ」
「なるほど。それなら多めに荷物を作っても差し支えがありませんね」

 おいおい咲さん、一体どれだけの荷物を用意するんだい?
 それよりも、レミレミを引き取ってはくれませんか?
 あーダメですか、そうですか。

「図書館に行ってくる。またなレミレミ」
「ふんっ、勝手にしなさい」

 あ、本当に勝手にしていいの?
 よぉ〜し、そのままこっそりと紅魔館から逃げ――。
 られないな。オレの能力が逃げた時の危険を察知してしまった。

「はぁ〜、やれやれ」
「あ、鬼心さん。お帰りなさい」
「ああ、ただいま……って、ここはオレの家じゃないんだけど」
「そうですか? 鬼心さんはてっきりこちらの住人になったものかと」
「こあこあ、それ違う。オレはレミレミと同居するつもりはない」

 あんなのが毎日いるなんて、こっちの気が休まらない。
 大体さ、なんでオレがレミレミと一緒に旅しないといけないわけ?
 あいつの退屈を紛らわせる為なんて嫌だっつーの。

「そうだよ。そんなに旅がしたいなら咲さんと一緒にやればいいんだ」
「きっと、鬼心さんと一緒に旅がしたいのですよ」
「なんで? オレより咲さんのほうが完璧に仕事をこなすぞ。家事も戦闘もな」

 咲さんのほうがオレより役に立つことは確実。
 同じ人間なのに全然違うんだよな。
 レベルの差というか、キャリアの差というか。

「貴方、レミィと旅をするのがそんなに嫌なの?」
「あのさパノ、オレがわーいわーいと喜んでレミレミと旅をする場面が想像できる?」
「大げさね。少なくともレミィは貴方との旅を嫌がってないわ」
「以前、下賎な人間と一緒なのは不愉快とか言われたよ。嫌がってる証拠じゃん」
「本当に嫌なら行かないわ。レミィはそういう子よ」

 やっぱりレミレミのことはよくわからん。
 吸血鬼の気まぐれにしてもオレにこだわる必要はないだろうに。
 まあ、レミレミを倒そうとする人間が珍しいのかもしれないが。

「ふぅー」

 抑制された霊妖力でスペルカードをストックするのは苦労の極み。
 いくら太極拳の呼吸法で回復を促すにしても時間が掛かってしまう。
 これというのもレミレミのせいだ。
 防御魔法のスペカを大量に使わせるからいけないんだ。

「鬼心さんは優しいですね」
「どこが?」
「レミリアお嬢様を守るために防御魔法を――」
「だから、これは自分のためだって」
「ふーん、自分のために大量のスペルカードを用意する酔狂な人間がいるのね」
「パノ、茶化すつもりなら自分の読書に戻りなよ」

 そんなこんなでスペルカードの準備を整えた。
 すると門の方角からマリマリの危険を察知する。
 えぇ〜、こんな疲れてる時に相手するのぉ〜?

「こあこあ、頑張って」
「貴方が頑張りなさい」
「オレは無理。さっきのスペカ作りで疲れました」

 だけどマリマリは待ってくれない。
 荒っぽい乱入でオレたちの前にやって来た。

「おぉー鬼心、久しぶりだぜ」
「久しぶりだねマリマリ。お帰りはあちらだよ」
「よし、早速やろうぜ」
「無視かい!! しかも相手はオレ!? やるならこあこあと――」

 って、こあこあがいない!?
 なんかパノと一緒に観客に徹しているぞ!!
 それと……。

「わあ〜、鬼心と魔理沙の弾幕ごっこだぁ」
「お嬢様、こちらの席へどうぞ」
「ありがとう咲夜。さて、お手並み拝見ね」
「いけいけ、鬼心!! 魔理沙をぶっとばせ!!」

 フラちゃん・咲さん・レミレミ・スイスイ。
 まあ、スイスイが湧いてくるのはいつもの事だな。
 でも、とある妖怪が視界に入った時は頭痛がしましたよ。

「さて、儚く散る花はここかしら?」
「ゆかさん、なんでここに?」
「あそこの門番と花の話で盛り上がっていたわ」
「なるほど花仲間か。でもなんでこんな所まで?」
「言ったでしょう。散る花を見に来たのよ」
「花ってオレのことか? 縁起でもないな」

 ゆかさんだけはマジで関わりたくない。
 ある意味、姐さんよりも性質が悪い。

「うおっと!!」
「ほらほら、余所見していると怪我するぜ」
「不意打ちなんて卑怯な!!」

 マリマリの弾幕を慎重に回避していく。
 あのさ、オレは疲れているんだよ。
 もうちょっと手加減してくれないかな?

「マリマリ、やるならフラちゃんとやりなよ」
「あいつとは何度もやってるからな。たまには違う相手とやりたくなるさ」
「だからってオレでは役不足だろうに」

 それにしても困ったな。
 マリマリに生半可な攻撃は通じないし。
 さて、どう攻めたらいいか?

「あなた達、小競り合いはもうそのくらいでいいんじゃない?」
「そうだそうだ!! ドーンと派手にやっちまえ!!」

 ゆかさんとスイスイがオレ達をけしかけてくる。
 おいおい、そんな事言ったらマリマリがその気になるだろ。

「よぉーし!! 観客のリクエストに応えるぜ!!」

 ああ、手遅れだ。もうマリマリを止められない。
 こうなったら素直に逃げ――。

「っ!?」

 ゆかさんの桁外れな霊力がオレに警告している。
 ここで逃げたら存在ごと消し飛ばすって。
 スイスイも絶大な妖力を放出して忠告している。
 ここで逃げたら鬼のお仕置きが待っているぞと。
 お前ら、そんなにオレを脅して楽しいかい!?

「ちっ、やるしかねえ」

 レミレミを倒すためにとってある大技。
 その大技が果たしてマリマリに通じるか?
 ……迷っているヒマはない。

「マリマリ、勝負だ!!」
「おっ、ようやくやる気になったな」
「もう腹はくくったぞ。マリマリのマスパーをオレの大技で破ってやる!!」
「ほお〜、大きく出たねえ。じゃあ、やってみな!!」
「やってやる!! そしてオレが勝つ!!」

 右手に創造の柄、左手にスペルカード。
 いつでも使えるようにファイティングポーズをする。

「いくぜ!! 恋符!!」
「こっちもいくぞ!! 拳符!!」

 お互いにスペルカードを宣言する。
 マリマリがミニ八卦炉を通じての溜めモード。
 あの構えは龍球のかめはめ波にそっくりだ。

「……」

 オレのほうは創造の柄を通じて溜めモード。
 ボクシングのストレートを打つ構えをとった。
 そして……。

「『マスタースパーーーク!!』」

 マリマリが両手を突き出すようにして極太のレーザーを放つ。

「『マスターストレーート!!』」

 オレは右ストレートを通じて腕と拳の形状をした太めのレーザーを放つ。

「お、お前!! マスパーが使えるのか!?」
「死ぬ気でゆかさんから教わった!! いけえぇーーーー!!」

 中央の位置で双方のレーザーが激突。
 そのまま押し合い合戦が始まっていく。

「わぁ〜、鬼心のスペカがパンチに見えて面白いよぉ」
「パチェ、あれをどう思う?」
「実にユニークな飛び道具ね。でも威力は魔理沙のほうが上よ。あのままでは押し切られるわ」
「咲夜さん、どうしましょう。あのままでは鬼心さんが……」
「そうですね。押し切られて死ぬかもしれません」
「鬼心、いけいけぇ〜!! 気合いだ根性だぁ〜!!」
「これで負けたら、教えた私の面目は丸潰れ。その時は消してあげるわ」

 うぎゃあ!! これで負けたらオレの人生終了!?
 ぜ、絶対に負けられねぇええええええええええ!!

「ぐぐぐぐぐぐっ!!」
「諦めな鬼心!! お前の力では私のパワーに勝てないぜ!!」
「い、や、だ!!」

 押される押される!! オレのレーザーが呑み込まれそう!!
 ど、どうしよう!? このままでは負けてしまうぞ!!
 考えろ考えるんだ!! 今ここで逆転する方法を考えろ!!

「……」

 今以上の力を出さないと勝てない。
 こうなったらアレを使おう。危険だけどやるしかない。
 右手の柄でレーザーを放ったまま、左手でスペルカードを取り出す。
 
「おいおい、その状態で二枚目か?」

 マリマリ、ごめんな。
 ちょっと反則っぽいけど生き残るためだ。

「超符『身体超化ぁあああああああああ!!』」

 カードを発動させた瞬間、さらなるパワーが溢れてくる。
 絶大な極太レーザーに変化して一気に放出された。

「うわあっ!?」

 オレはビームの反動に耐え切れず後ろへ吹っ飛ぶ。
 その時に創造の柄を手放してしまった。
 うつ伏せに倒れながらもすぐに顔を上げる。

「わ、私のマスパーが!?」

 オレのマストがマリマリのマスパーを押し潰して突き進む。
 マリマリが咄嗟にホウキで逃げるようにして飛ぶ。
 直撃は避けても、レーザーの余波で床に叩きつけられていた。

「いててて……頭にコブができたぜ」

 おいおい、あの衝撃でコブだけかよ。
 にしても、あんな状況でよく飛べたものだ。
 そんな風にオレが感心していると。

「っ!!!!」

 いててててっ!! な、なんか全身が痛いぞ!!
 な、なんだよこれ!? 涙が出そうなぐらいに痛いよぉ〜!!
 そこに真っ先に駆けつけたのがレミレミだった。

「咲夜!! すぐに永遠亭に行って!!」
「はい、かしこまりました」
「パチェ!! こいつに治癒魔法をかけて!!」
「ええ、わかってるわ」

 パノの治癒魔法で全身の痛みが和らぐ。
 それに安心してオレは意識を手放した。

 ………………。
 …………。
 ……。

 部屋のベットで横になっている。
 意識を取り戻したけど、倦怠感と脱力感に襲われていた。
 天井をぼんやりと眺める事しかできない。

「目が覚めた?」
「ぅぅ……ぃぃ……」
「無理に喋らないの。ちゃんと安静にしていれば治るからね」

 あー、エリエリさんが往診に来てくれた。
 オレの診断結果は、全身の極度な筋肉痛。
 筋肉の隅々まで炎症が起きているらしい。

「注射を打ったから今の状態が続くわ。もう少しの辛抱よ」

 エリエリさんにまた世話になってしまったな。
 今度、永遠亭に行ったらちゃんとお礼を言わないと。
  
「あまり無茶はしないようにね。それじゃあお大事に」

 エリエリさんがいなくなって一人になる。
 他の連中は誰もいないようだ。

「……」

 あーあ、やっぱり負けてしまったか。
 悔しいな。すっごく悔しいな。
 とっておきの大技だったのに……。

「なによあんた、泣いてるの?」

 放っとけ。勝手に出てくるんだよ。
 目を閉じたままでも流れてくるんだよ。

「……」

 ふん、煮るなり焼くなり好きにしろ。
 どうせ今のオレは何もできないんだ。

「……?」

 なんで頭に触る? いや髪を撫でているのか?
 わからない。レミレミの考えてる事はわからない。
 だから……。

「なあ」
「なに?」

 目を閉じたまま自然と言葉が出た。
 そして静かに問いかける。

「オレって……弱いか?」
「そうね、あんたが作る紅茶と同じよ。中途半端な味をしているわ」
「そうか」
「あんたは私達から見れば弱い人間。でも祭りの宴でのあんたは無傷だった」
「式神の妖怪……あれは姐さんの仕業だろ?」
「さあね。今となってはどうでもいい事じゃない」
「同感……皆は?」
「帰ったわよ。後日お見舞いに行くと言い残してね」
「わかった」

 レミレミの表情は目を瞑っていたのでよくわからない。
 なんとなく見てはいけないような気がした。

「強く、強くなりたい……今よりもっと……」
「そう……」

 弱いままでいるなんて嫌だ。
 もっと強くなって対等に戦えるようになりたい。
 レミレミはそれ以上なにも言わずにオレの髪を撫で続けていった。

 ………………。
 …………。
 ……。

 ああ、本当にお見舞いに来てくれた。
 もうほとんど治ってるんだけどね。
 まあ、病み上がりということで今日も休んでいる。

「わ、悪かったな。私のせいで怪我させちまって」
「マリマリのそういう所、わりといいな」
「茶化すなよ。私なりに気にしてるんだ」
「過ぎたことは気にしてもダメだって。それよりさ」
「なんだ?」
「オレ、マジで強くなるから。また勝負しような」
「ほほう、私に勝つつもりかい?」
「そうそう、やっぱマリマリはそういう勝気な顔が一番だ」
「へへっ、私を口説くなんて十年早いぜ」
「おい、子ども扱いはやめなって」

 マリマリが見舞い品として沢山のキノコをくれた。
 危険を察知する能力で九割が毒キノコだと判明。
 マリマリよ、これは嫌がらせですか?

「んぐんぐんぐ……ぷはー、美味い」
「スイスイはいつもお酒だね」
「鬼心、今回はなかなか良い酒の肴になったよ」
「そうか? オレはボロ負けしたんだぞ」
「最後のあれだよあれ。命懸けで派手にやったじゃないか」
「あれはトーピングの術だよ。かなり無茶しました」
「またその内に鍛えてやるよ。お前はまだまだ強くなれるからな」

 さてスイスイよ、なんで酒樽を見舞い品に出すのかね?
 オレは下戸だから飲めないってば。まあ、スイスイらしいけど。

「ゆかさん、なにしてるの?」
「花瓶の水替えよ。見てわからない?」
「綺麗な花だね。どんな花かは知らないけど」
「それより、貴方はまだまだツメが甘いわ」
「ああ、返す言葉もない」
「ま、最後の抵抗に免じて苛めるのはまた今後にしてあげる」

 ゆかさん、貴方とはもう戦いたくないですよ。
 何度、三途の川を渡りそうになったことか。

「鬼心さん、お怪我は大丈夫ですか?」
「見ての通りだよ、こあこあ」
「無事で良かったです」
「心配してくれたの?」
「当たり前です。鬼心さんだって紅魔館の一員なんですから」
「いや、別に一員という訳では……」

 確かに紅魔館との付き合いは長いけどさ。
 でもオレは修行中の身。いずれ、ここを離れる時が来る。
 ちなみに、こあこあの見舞い品は携帯用の傷薬だった。
 
「貴方ね、普段からトーピングしているような状態でさらに上乗せするなんて自殺行為よ」
「ごめんなさいパノ。でも、ああしないとマリマリのマスパーでやられていたから」
「貴方の発想力は面白いけど、人の領分を超越するような行動は慎みなさい」
「それはマリマリに言ってやってくれ」
「魔理沙はああ見えてちゃんと考えているわ」

 力量を超えた魔法は身を滅ぼすということ。
 お説教に熱が入ってきたところで、パノがゴホゴホと咳き込んだ。
 こあこあが介抱して大人しく引き下がってくれる。

「鬼心、大丈夫なの?」
「大丈夫だよ、フラちゃん」
「ねえ、強くなってわたしとやろうって約束は覚えてる?」
「覚えてる。でもマリマリに負けた」
「でもでも、ドバーンと魔理沙の技を押しつぶしたよぉ」
「あれは反則技みたいなものだよ。仮にOKでもオレは戦闘不能になったし」
「じゃあ引き分け?」
「この場合は痛み分けといったほうがいいかも」

 もっともマリマリの痛みがコブだけってのは不公平すぎるが。
 なあフラちゃん、そんなにオレと戦いたいの?
 期待されても今のオレではまだまだ無理だよ。

「さすが咲さん、りんごの皮を剥くのが上手いですね」
「貴方もこれぐらいはできるでしょう」
「いやいや、咲さんほどの手馴れた動きは出せないです」

 剥かれたりんごを受け取って美味しく食べた。
 咲さんは控えめな態度でレミレミに場所を譲っている。
 あんなふうに裏方に徹するのが咲さんらしい。

「やっぱり、あんたがいると館の中がうるさいわ」
「強くなってもっとうるさくしてやるよ。覚悟しておけ」
「土下座させる運命を与えるって言ってたわね」
「今でもそれは変わらん。お前を打ち負かして絶対に土下座させてやる」
「ふっ、子どもは大人しくおねんねして夢を見てなさい」
「……ぶっ倒す!!」

 売られた喧嘩は買え。これがスイスイの教えである。
 霊妖弾を投げまくって攻撃に徹した。
 やっぱり当たらず、見舞いに来てくれた土樹にヒットする。

「ぼ、僕がなにをしたと……がくっ」

 土樹がノックダウンしても気にしてはいけない。
 それよりも目の前のレミレミを倒してやる。
 でも結局はフラちゃんに代わってもらいました。



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