注意!この外伝は作者ブレイドが雑記掲示板にて思いついた“カオス”です。会話文が読みずらかったりやっつけで書いたのでおかしなところもあることと思います。基本的に“にゃ”はな、だ、ぜが変化したものが多いですが中にはそれ以外が変化したものもございます。私は一向に構わん!!!!という猛者の方はどうぞ









あやややや、皆さんこんにちは、毎度お馴染み清く正しい射命丸 文です。皆さんご存知だと思われます、幻想郷の住人に猫の耳が生えるという奇妙奇怪な異変が起きたのは記憶に新しいと思います。なんと!異変を興したのはあの土樹 良也(以下より変態と記します)というのだから更に驚きです!(尚、変態は博麗の巫女を始め数多の協力者の下粛正されましたのでご安心を)
しかしこの異変、人間だけでなく妖精、はたまた妖怪にすらも影響を及ぼしたということですので変態も中々の力を有しているということなのでしょう……

ところで皆さんこの異変時、実はかなりの人、妖怪が外に出ることなく、自宅に籠もってしまっていたのをご存知でしょうか?人里にお住まいの方々も知っておられているように、寺小屋の教師かつ人里の守護者、上白沢 慧音氏もまた寺小屋や人里の警備を休んでまで自宅に籠もっていたそうなのです。実は私、射命丸 文は異変時に上白沢氏を始め守矢神社、紅魔館、白玉楼、永遠亭、天界などに侵に……もとい突撃取材を敢行しておりました。よっていつもは新聞を書く側なのですが今回は伝える側として、取材を受ける側としていきたいと思います。尚、残念ながらカメラの使用により命に関わりかねない事態が発生した為、断腸の思いで写真の掲載を断念することとなりました……










ことの始まりは私達天狗が妖怪の山の周りを私と部下のMと共に見回りをしていた時です。夜明けの光に合わせて別の光が幻想郷中を包み込んだのです。それに気づいた時には部下Mと私に猫耳が生えていました。(部下Mは犬耳から猫耳に変化していましたが)すぐさまこれは異変だということに気づいた私は部下Mを弄り倒した後、見回りを部下Mに任せ、幻想郷に何か変化がないか確かめることにしたのです。










始めに参りましたのは一番近い、守矢神社です。守矢の巫女は博麗の巫女よりも更に早く起床し、朝食炊事洗濯といった仕事を行う前に自身の修行を行うという勤勉であると聞き入れた為、既に行動を開始していると踏んだのです。やはり守矢の巫女は既に起床し、神社の境内を掃除しておりました。その時はまだ自身の変化には気が付いていなかったようです。私が声をかける前に守矢の神様の悲鳴が聞こえたんです。当然巫女は何事かを確認しに行きました、私も見つからぬよう木々に紛れて覗き込んで見ると……

「どうなさいました!? 神奈……こ……さ、ま……」

「あはははははは! 神奈子! に、似合ってあははははゲホッゲホッ」

「諏訪子! な、何もそんなに笑わなくても」

「む、無理! あはははははは」

「……何この状況」

ああいうのをカオスというのだと思います。守矢神社の神、八坂 神奈子神に猫耳が存在していたのです。ですが……八坂神の猫耳姿は……すみません、コメントを控えさせてもらいます。

「あの、神奈子様? その……か、可愛いですよ?」

「ああ、早苗かい? 違うんだよ起きたらこんな……こと……に」

「さ、早苗? その耳は!?」

「耳……ですか?(さわり)え!? 何ですかこれ!?」

2柱の神も早苗さんも驚きを隠せないようでした。早苗さんの頭にも八坂神のように猫耳が生えてるんですから仕方ないと思います。洩矢神ですか? 生えていましたがその時は帽子をかぶっていたので気づかなかったみたいです。それもすぐに気づかれましたが。










「ど、どういうことでしょうか? 猫の耳が生えるなんて……」

「わぁ〜ちゃんと動くし感触もあるよこれ」

「…………」

「あの、神奈子様?」

「……何か気づいたの? 神奈子」

「ん? ああ、これ、魔法を使ってるかもしれないと思ってね」

私はこの時八坂神がなんらかの確信を持っていると思いました。八坂神は何だか疲れたような呆れたような表情を浮かべていましたから。

「うん、間違いないね、これは魔法によるものだよ」

「な、何故そう思うんですか?」

「……ああ、ほんとだね。全く、何考えてんだか……」

八坂神に言われて洩矢神も犯人を突き止めていました。流石は神といったところですよ。流石に早苗さんにはまだ感知する事が出来ないらしく戸惑いを覚えていました。

「え? え? え!? にゃ、にゃにを……え?」

なんか早苗さんに至っては口調まで猫化してきたんですよ。

言語まで猫化か、やるね……早苗〜少し落ち着きなよ……ああでもまたすぐ興奮するだろうから別にいっか♪」

「な、何ですかそれ……それでこの魔法は一体誰が……」

これには当然私も食いつきました。もしかしたら博麗の巫女が解決するのより前に異変の犯人を新聞に出せるかもしれないんですから。そんなに重要かって? 何言ってるのよ椛!あの貧乏巫女より先にだなんてどれだけ大変かわかってんの!?いっつもいっつもいっつもいっつもあの貧乏巫女が解決した後!! 新聞にしても相変わらず遅い言われるしまつ!! 私だって一生懸命やってるわよ!! 異変の記事なんてめったに書けない上に終わった後に私の耳に入ることだって……失礼しました。今の所カットでお願いします。(敢えて無修正でお送りしています 椛)

「今回のはね、異変じゃないよ」

「「……え?」」

思わず声を出してしまうほどガックリきました。せっかくの機会だと思ったのに違ったなんて……

「では、これは一体?」

そう言いながら早苗さんは耳をピコピコ動かしていました。その時初めて紅魔館のメイド長が鼻から忠誠心が溢れる気持ちがわかった気がします。実際八坂神も洩矢神も鼻から母性が溢れていましたから。

「…………今回の犯人はね」

二分程して鼻血が止まった八坂神がヤケにもったいぶらせるので今か今かと待ちわびてたんですよ、ですが八坂神の口から出た名前に思わず木から落ちそうになりました。だって……

「今回の犯人はね……良也だ」

「「はい!?」」

これほど大規模な魔法ですからてっきり動かない図書館のパチュリーさんか人形遣いのアリスさんかと思ったんですよ。それが……あの良也さんが犯人なんて……

「せ、先生が……ですか?」

やはり早苗さんも同じ気持ちだったんでしょうね、私だって未だに信じがたいですから。

「どういう仕組みかわかんないけどね、これは間違いなく良也の魔法だよ」

やれやれといった感じな洩矢神の言葉でようやく早苗さんも信じ始めたんでしょうね、そう……ですかの一言で黙りこんでしまいましたから。ショックだったか? いいえ? ただ可哀想なことになるなぁと、誰が? 勿論

「先生……こ、ここここんにゃ魔法を私達だけじゃなく幻想郷中に!!」

だって……これで良也さんが多方面からフルボッコが決まったようなものなんですから。

「神奈子様、諏訪様、少し出掛けてきますね」

「ああ、わかったよ」

「良也によろしくやっといて〜」

神様達から許可をとって早苗さんはどこかへと飛んで行ってしまいました。そして私も守矢神社を後にして次の場所へ向かったんですよ。次は……










「良也さんもにゃんで(口調は早々に諦めた)こんにゃ魔法を……後で酷い目に遭うでしょうに「……ノ…ゃ〜ん」おや?」

次なるネタを求めて霧の湖付近を漂っていた時のことです。湖の上空を妖精が一人で飛んでいたんですよ。あれは確か、

「大妖精……とかいっかかな?」

行く所を探していた私にとって妖精は良い情報源です。妖精は噂話が好きですからね、何か情報を持っていないかと思い近づいていったんですよ。それがあんなことになるなんて……

「そこな妖精さんや、ちょっと聞きたいことがあるんにゃけど」

「は、はい? 何でしょう……か!?」パシャパシャパシャパシャ

気が付いた時には私はフィルムの大半を使って大妖精を激写していました。この気の高ぶりを言葉で表すことは難しいです。ただ表すとするなら

「ぐっじょぶですよ! えくせれんとですよ!! まーべらすですよ!!! 良也さん!私は貴方を尊敬します! この感動をありがとう!」パシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャ……

凄い破壊力でした。妖精と言えば悪戯好きで活発、まさしく猫耳が似合う存在なのが多いですが大妖精はおどおどとしていて一瞬猫っぽくないかなと思ってたんですよ。ですが大妖精の猫耳、いやネコミミはもはやラストスペルカード並みの半端じゃない火力を誇っていました。想像してみて下さい。大妖精が困った顔+半泣き顔に加えて“垂れ耳”なんて……思わず食べたくなりま……カットで(却下です 椛)

「……眼福です」

「にゃにか……大切にゃものを失った気がします……」

その後私は彼女の友妖精チルノ(青と水色の縞耳)が来るまで大妖精から情報と撮影会を行っていました。その時に聞いたのが意外にも白玉楼の話だったんです。

「白玉楼? にゃんで白玉楼が?」

「えっと私は一応“大”妖精ですので様々な地域の妖精の噂話が耳に入るんですけど……冥界付近の妖精が慌ただしいようにゃんです」

「へぇ、そんにゃこと出来るだ?」

「あっにゃりにゃえよ! 大にゃんはにゃいきょーのあにゃいのとにゃにゃちにゃにゃかにゃ! 」

大妖精が意外と凄いのだと感心していたのですが……空気読めていないところは流石Hといったところでしょうか、しかも全然何を言ってるか分かりませんでしたし……大妖精曰くあったりまえよ! 大ちゃんはさいきょーあたいの友達なんだから! だそうです。

「ふぅ〜ん、ま、行ってみますか、情報と写真ありがとう御座います」

「は、はい。出来れば写真は返していただけると「じゃ、そういうことで」いや、あの……」

「じぁあね〜逝ってにゃっしゃーい!」

この時は大妖精がチルノにまた言葉を間違えてると言っていましたが冥界は彼の世のようなところなのであながち間違ってないので笑えませんでしたよ……

「そ、それじゃ私はこれで」

「あ、写s」

「明日の新聞を楽しみにしててくださ〜い

「…………オワッタ」

「大ちゃん! にゃにして遊ぶ!?」

「……鬼ごっこ、私が鬼でいいよ……」

「本当!? じゃああたい逃げるよ!ちゃんと10数えてにゃ!」

「…………ウン」










私は最速の名に恥じぬ速さで白玉楼へと向かいました。その道中でプリズムリニャー3姉妹に会いましたが特に話すことがないので割愛させてもらいます











「さて、白玉楼に着いたけど……特に何もおかしなことは……」

よ〜む〜つ…は……よ〜

ニャ〜ん

「……行きますか、何か凄いスクープにゃ気がするわ」

記者としてのカンが告げてしました。これはとても面白いことが起きているに違いないと、守矢神社の時と違い、今度は堂々と取材を敢行するために私は思い切って襖を開けました。そこで私が見たものは

「ニャンニャンニャンニャン、ニーハオニャン、ゴーニャスデリニャスデカルニャー☆」キラッ

「い〜わ〜よ〜む〜最高よ〜」

「「「「「「うおぉおおおおおおおお!!!」」」」」」

「にゃにこれ……」

私の予想を斜めにぶっちぎる形で行われていた魔の巣窟でした。妖夢さんは目の焦点が定まっておらずまるで人形のように歌と共に踊りを踊っていました。普段の彼女ならあり得ない行動です。それを促したであろう幽々子さんはまだいいです。割といつものことですから……ですが、で す が!

「これはにゃに!?」

「「「「「「ひゃっほーう」」」」」」

そこにいたのは幽霊……なんでしょうか? 随分としっかりとした形、というか実体化してました。顔は皆一様に“罪”と書かれた袋をかぶってましたのでわからなかった

「ん? 射命丸!?」
「射命丸?」
「射命丸!」
「「「射命丸〜!!!」」」

「いにゃぁああああああああ!?」

「射命丸!!」
「捨命丸!!」
「ヴゾダドン゛ドゴドーン゛!!」

「あっちいけぇええええええ!!」

思わず持っていたスペカを全て使い切ってしまいました。とても怖かったです……あれに比べたら鬼もかくやと言いきれますよ、ええ。

「にゃ、にゃんだったんでしょう……」

「さぁ〜? いつの間にかいたからわからないわぁ〜」

「ひぃい!?」

幽々子さんがいつの間にか後ろに立ってたものですから驚きましたよ。またあのへんな集団(以下罪袋)かと思いましたから。

「いらっしゃ〜い碌におもてなし出来ないけどゆっくりしていってね」

「は、はぁ、あれ? 幽々子さん、猫耳は生えていないんですか?」

てっきり帽子に隠れているのかと思ったのですがその様子もなかったんで質問したらあっけからんと影響を受ける前に妖夢さんを盾にしたから大丈夫と言われました。妖夢さんも苦労なさっているのだと同情しましたよ。

「それで……妖夢さんはどうしてあんにゃことに?」

「可愛いでしょう〜」

「え? ええ、まぁそうですね」

「でしょう〜」

「……」

「……」

「え!? 終わりですか!?」

「冗談よ〜」

ころころと笑っていましたがあれは絶対本気だった気がします。そしてようやく妖夢さんの奇妙な行動について聞きだしましたところ……猫耳の生えた妖夢さんに前に良也さんがおっしゃった外の世界の“どうが”なるものに今の妖夢さんにぴったりの歌と踊りだったそうなのでやらせてみたところ心を閉ざしてしまったそうな……何やってるんでしょうか良也さんは……

「やりすぎたと反省はしてるわぁ〜後悔はしてないけど」

私は思わず反省もしてないですよねとは言いそうになりましたが不毛なことになるでしょうから……

「は、はぁ……そ、それでは私はもう行きますね、次の取材に向かわにゃければいけにゃいので」

「本当に何もおかまいできませんで……後でお仕置きしておくわ〜」

「いいえお構いなく! お構いなく!!」

これ以上何かあれば妖夢さんは二度と正気に戻らない気がしましたので全力で止めさせて貰いました。ちなみに後日人里でお会いした時には正気に戻られていましたのでご安心を、数日ほど記憶がないとおっしゃっていましたので休息を兼ねて妖怪の山に存在する秘湯へとご招待しましたところ幽々子様が喜びます!と返ってきました。何が彼女をそこまでさせるのでしょうか……




閑話休題




白玉楼を後にした私は人里へと向かいました。日もそこそこ登りだしていたのであの人も起きているでしょうから、誰かって? 寺子屋の教師であり人里の守護者である上白沢 慧音さんですよ。










「さぁて慧音さんはどうしてるかにゃ? あの人お堅いから別段気にしてにゃいかもねぇ」

私が寺子屋にたどり着くとそこには本日休校と書かれた札がありました。

「休み? 珍しいわね、ここが休みなんて」

「にゃんかけーね先生が体調が悪いんだって〜」

「あにゃにゃにゃ、そうにゃんですか……」

「でも僕けーね先生が家のにゃかでドタバタしてたの知ってるよ、家が近いんだ」

「ほほう……ありがとう御座います、少年! では!」

「あ、うん……黒のお姉ちゃんか……」

膳は急げと言いますから少年に礼を言って全力で慧音さんの自宅へと飛んでいきました。何かボソッと言ったみたいですがその時の私には慧音さんにしか興味ありませんでしたから気にせず慧音さんの自宅に向かいました。着いてみると確かに中では慌ただしい気配を感じました。扉を開けようとしても鍵がかかっていましたので仕方なく……仕方なくですよ? 屋根裏から侵入することになってしまったんです。

「さて、この下ね……ん?」スーッ チラッ

「逃げては駄目だ逃げては駄目だ逃げては駄目だ逃げては駄目だ……」ゴンゴンゴンゴンゴンゴンゴンゴン……

「…………」スーッ パタン

何が起きていたかというと慧音さんが一心不乱、いえ、ただただ無表情で柱に頭を打ち付けていました……現実から背けたいが背けてはいけないという彼女の最後の理性だったのかもしれません。私は何も言わず静かに人里を後にしました。あ、ちなみに人里のもう1人の著名人、稗田 阿求さんですが、嬉々として里中をお散歩なされていました。











人里を後にした私は一度これまでに纏めた情報と写真を整理するために妖怪の山に帰還しました。そして新たにフィルムをカメラに収め、部下Mにセクハラしてから今度はあの迷惑天人のいる天界へと向かったんです。(文様……私は貴女を許しません、うふふ、うふふふふふ…… 椛)










「到着と、相変わらず景色の良いところよね〜見渡す限りは桃源郷、見下ろす景色は絶景かにゃ、本当天人が羨ましいわ〜」

「この世のものとは言えにゃい美しさですから桃源郷と申すのですからね、天人でにゃい私も此処に訪れた時は心が踊ってしまいます」

「あにゃにゃにゃ、これは衣玖さんではにゃいですか」

「お久しぶりです」

私が天界に見とれているところに空気を読んで現れたのは竜宮の使い、永江 衣玖さんでした。いえにゃがえ いくさんの方が良いかもしれませんね(笑)

「あ、総領娘様には会えませんよ? 只今お勉強なされていますから」
私の空気を読んでおっしゃられたのでしょうが……

「では……あれに見えるはにゃんでしょう?」

「にゃい?」

私の指差した方向には忍び足で天界の端へと向かっている天人、比那名居 天子さんの姿がありました。おそらくこの時私は相当ニヤついていたことでしょう、衣玖さんの驚きと呆れた表情なんて滅多に見れないでしょうし何よりあの天人には数年前の異変の時は随分と迷惑な思いをさせられましたから。

「はぁ……フィーバー☆「にゃぁああああ!?」申し訳ありませんが、急用が出来ましたのでこれで失礼します」

「はい♪」

「それでは…………「い、衣玖!? にゃんでここに……
「私は総領様の代理人
天界の教育代行者
私の使命は
貴女が課題をサボる愚考をその肉の最後の一片までも後悔させること――― 」
ちょ!? 衣玖!? いにゃ衣玖さん!?「スーパーフィーバー☆」ぎにゃぁあああああああああ!」


「…………次行こう」

私は何も見なかった。










「次は……永遠亭に向かいますか」

流石に“アレ”には同情せざる負えませんでしたが自業自得と思い反省してもらいたいですね。










天界を後にした私は迷いの竹林へと向かいました。途中再び罪袋の群れに遭いましたがちゃんとスペルカードも補充しておいたし2度目ということで1枚で済みました、どうでもいいですね。










「慌ただしいわね、一体何が……げ!?」

厄介なことに永遠亭には既に博麗の巫女、博麗 霊夢さんが霧雨 魔理沙さんと共に永遠亭の兎相手に無双状態をキメていました。イジメカッコワルイ

「拙いわね、仕方にゃいわ、永遠亭は諦めるとしましょう」

博麗の巫女が動いたということは良也さんの命運ももうじき尽きるということ、ならば1つでも多くの人を取材し、カメラに納めなければ記者として名が廃るんです!!よって私は全力で永遠亭を離れて紅魔館へと足を運ぶことにしました。










「まさかこんにゃに早く霊夢さんが動くとは……まだ良也さんが犯人とは知らにゃいみたいですがそれも何時まで保つか……あれ? あれは……ひにゃさん?」

永遠亭から紅魔館への途中、そこで雛さんは何時もより多め(当社比1.25倍)でくるくると回り、厄を集めていました。

「ひにゃさ〜ん!」

私は厄が移ってしまうので多少離れた所から雛さんに声をかけました。私の呼び声に気づいた雛さんは回るのを止め、私の方を見てニッコリと笑いながら手を振ってくれました。

「こにゃにゃち……うぅ、噛みました」

この時私の頭の中で種がはじけました。しょぼくれる猫耳ひにゃさん、しかもドジっ娘、もう、もう椛だけでは我慢出来ませんでした。

「ひ→にゃ↓さぁ↑ん♪」

「ひにゃぁああああ!?」

変態じゃないですよ、例え変態だとしても変態と言う名の淑女ですよ(いいえ、文様はまごうことなき変態です 椛)











「すいませんでした。ひにゃさん」

「……イエ、ダイジョウブデス」

ジャンピングスパイラル土下座を行って申し訳なさを主張したら笑顔で許してくれました♪(神罰が下りますよ…… 椛)

「それでひにゃさんはどうして此処に? 何時もは妖怪の山で厄を集めて祭り事位しかこの辺りまで来にゃいでしょう?」

「……幻想郷のいたる所で厄が噴き出しているみたいにゃので私がその場まで行かにゃいと大変にゃことににゃるんです、一体誰がこんにゃことを」

「良也さんらしいですよ犯人」

(この人真正の外道だ! 椛)

「まぁ、そうにゃんですか」

「はい♪」

「……」

「……」

「……」

「いや、あの、それだけでしょうか?」

「にゃ? それだけとは?」

雛さんは聞いたところの天然、というのなのでしょうか? それとも誰かを恨んだり出来ないのかもしれません。

「い、いえにゃんでも……眩しくて真っ直ぐ見えにゃい……」

「それでは私はもう行きますね、また厄が増えたみたいですから」

「あにゃにゃ!邪魔しちゃってすみません!」

取材で雛さんの邪魔をしてしまったというのに今度は雛さん、本当に笑って許して下さいましたよ。本当、優しすぎです……

「それでは文さん、また会いましょう」

そう言うと雛さんはくるくると回転しながら行ってしまいました。その場にいた私は罪悪感に苛まれながら紅魔館に向かいました。

「あぁ〜今度人里の菓子でも贈ろう、うん……」

そう決めてグンとスピードを上げたその時ですよ……

「にゃああああああ!?」

「へ? 一体何n」ゴツン!!「いったぁあああああ!?」

上から天子さんが落ちて来ました。しかもそれだけではありません。

「退いて退いて!退いてぇええええ!!」

「へぶぅ!?」

後ろ姿でもハッキリと覚えています。あの行き遅れた色の傘は多々良 小傘さんです。何かから逃げるように飛んで私をはねて逃げていったんですよ……しかも

「まちにゃさーい!!」ボボボボボボボボボ

「い、や、ちょ、さにゃ、あた、やめ」

小傘さんを攻撃していると思われる早苗さんの弾幕がこれまた綺麗に全弾私に命中しましたよ。しかしこれだけでは済みません。

「「「「「「ひゃっほー!!」」」」」」

「また罪袋……」

まだまだ

「見つけましたよ、天狗さん……」

「だ、大妖精? 一体どうし……チルノは?」

「私は鬼です。鬼に捕まったチルノちゃんは一回休みです」

「にゃんか違う! にゃんか私の知ってる鬼と違います!?」

「ワタシノウタヲキケー」

「妖夢さんは早く正気に戻りにゃさいよ!?」

カオスでした……凄く……カオスでした……皆一様に壊れていましたよ。これはもう間違えようもありません、雛さんの溜めた厄が私に移ってしまってたんです。あの時に……

『ひ→にゃ↓さぁ↑ん♪』

『ひにゃぁああああ!?』

「あれ……よね? いや、でもそれだとひにゃさんが気づいて取ってくれてる筈……ハッ! ま、まさか、実は恨んでた!? い、いや、ひにゃさんに限ってそんなことは……いやでも……」










「ふぅ、忙しいですがやりがいがありますね……あれ? さっきより厄が減ってる? え? え!? ど、どこかに落としちゃったのかにゃ!?」









「こ、今度ひにゃさんに謝ろう。全身全霊をもって謝ろう……」

後日、私が雛さんに謝りに行った時逆に謝られてしまいました。やはり厄が移ってしまっていたようです。

「さて、逃げますか……」

周りは混沌としていたので隙さえ作れば逃げ出せると考えた私は定番の“アレ”をやってみました。

「あ〜! あれはにゃんだ!?」

「「「「「「「「「「「へ?」にゃ!?」ロボットですか!?」ナンデスカ?」キラ?☆」ヒャッホー?」」」」」」

ちなみに天子さん、小傘さん、早苗さん、大妖精、妖夢さん、罪袋です。が一斉に明後日の方向を向いた隙に私は紅魔館向けて飛び立ちました。










「ふぅ、ようやく着いたにゃ」

およそ1時間、私が紅魔館にたどり着くまでかかった時間です。なんせ行く先々に誰かしら待ち構えてるんです。しかもとてもじゃないけど取材できそうもありませんでしたし。

「さて、と早速レミリアさんに取材を……ってええ!?」

私が何時もぶち破る門を見てみると門番の中国さんの変わりなのでしょうか? ルーミアが立っていたんです。

「紅魔館の門番、遂にクビか!? ……駄目ですね、新聞にするにはインパクトが弱すぎます」

一瞬スクープかと思いましたけど今更というかむしろ今までクビにならなかったほうが不思議ですしね。まだルーミアが門番の方が話題になります。

「んー? あ! 良く本を盗みに来る生きの良い人肉にゃのかー!?」

「違うわよ!? 私は天狗! それは魔理沙さんですよ!」

「にゃぁあああ!? そーにゃのかー!? 騙されたー!」

「ああ、もう可愛いわね! 通してもらうわよ!? 時間がにゃいの!」

「うー、生きの良い人肉……それにしても千客万来にゃのだー」

その言葉に私は嫌な予感がしました。もしかしてもしかすると、と思ったのです。

「あールーミア? もしかして私より前に誰か来ましたか?」

「んー? 来たよー霊夢と魔理s(ブオン!)にゃぁああ!?」

「ヤバいヤバいヤバい!」

出遅れてしまいました。こうなってしまえばもうレミリアさんを取材してる暇なんてありません。私は急ぎ霊夢さん達がいる図書館へと飛んでいきました。

「「りょ〜にゃあああああ!!」」

「あ〜!! バレてる!?」

間に合わないかもしれない。ですが私の辞書に諦めるという文字は存在しないんです!!

「塞符「天上天下の照國」!! 突撃ですよ〜〜!!」

そしてドアを突き破った先にいた霊夢さんに魔理沙さん、そしてなぜか一緒にいた鈴仙さんの姿を確認したと思ったら……

ゴヅン!!!

「ぐふぉああああああ!?」

「げふぅうううううう!?」

見えない何かに正面からぶつかりました。薄れゆく意識の中、私が見たものとは……ジリジリという音とともに姿を現した良也さんの姿が……

「りょう……さ……しゅ……ざ……い……」ガク










目が覚めた私は各方面からフルボッコを受けている良也さんの姿を見てああ、また遅かったのかと理解しました。当然これは私にとってとても悔しいものです。ですから憂さ晴らしに良也さんに持っていた全てのスペカ(当然全部Lunatic)を叩き込みました。そして今、皆さんがご覧になっている新聞を書いたわけです。(実際に書いたのは私で文様は考えただけじゃないですか 椛)

以上が猫耳異変の全てです。永遠亭は誠に残念で仕方ありませんでした。ですが……もう、ゴールしていいですよね。(文様ぁあああああ!? 椛)












「何これ?」

「ん? 霊夢どうしたのさ?」

「良也さん、これ」

「これ? これって今日の文々。新聞……何これ? コメディ?」

「さぁ? でもなんかこれ読んだらまたムカついてきたわ」

「……そのスペカは!? や、止め……ぎゃぁああああああああ!!」







今度こそ終わり




あとがき
終わった……長かった……きっかけは兎像夢象さんの「一番気になったのは慧音先生」の一言でした。この時「キタ!! 外伝ネタキタ!!」と天啓が降りてきました。そして苦節二週間、モバケーモバゲーモバゲー幻描郷モバゲーモバゲーぐらいの速度で書きつつモバゲーでも小説を書き始めるという馬鹿な挑戦を行った結果がこれ(更新速度)です!!
感想、批評等ありましたら掲示板にお願いします。あ、あとネタに対する文句等も受け付けます。正直やりすぎた感がありますので(反省、後悔はしていませんがww)
ここまで読んでいただき、誠にありがとうございますm(_ _)m



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