僕に取って、武術や剣術は既に諦めたモノだ。諦めたと言うより、ヤル気が無くなったって言った方が良いのかな?
僕には才能が無い。パチュリーに魔法に関しても才能が無いというか…珍種扱いされてるけど…まぁ、その程度ぐらいには無い。
家族とは違うのだよ家族とは!!

「ははは…余り笑えませんよ? 良也さん」

「…でもさぁ本当なんだよ。父さんは強いし、母さんも強いし、妹も強いし、爺ちゃん何て一撃も入れられないぐらい強いんだよ?」

「へぇー…是非とも戦ってみたいですね」

美鈴…君はマトモ?な妖怪だと思っていたのに…

「ちょ?! そんな眼で見ないでくださいよ!! 冗談ですよ冗談」

信じられない僕は、良い具合に幻想卿に染まっているんだと思う

「えっと…でも、アレじゃないですか!! 良也さんはその…複数の武術を使えますし!! 試合してて楽しいですよ?」

そんなに焦ってフォローされると余計に傷つくんだけど…でも、綺麗な女の子(妖怪)に楽しいと言われて喜んでいる自分も居るわけで…
僕も男な訳でして…

「ほら、もう一試合しましょう!!」

「後、一回だけなら…」

ホイホイ誘いに乗っちゃたんだ。最近は輝夜やスキマの不意打ち対策に、体を鍛えているから少しは強くなったと思ってたんだけど…惨敗でした。
フランに慰められる僕って…

全部で三試合してから、図書館に行って魔法の勉強をしていたら何時も通りにフランに絵本を読めとせがまれて…

(何か一本に絞った方が良いのかなぁ?)

流石に…やる事成す事に才能が無いのは一寸辛い。不老不死何だし、何かを基本にして他ので補うようにした方が良い様な気がする。

「でも…何を基本にするかが問題なんだよな」

「武術ですよぉ…武術…」

「うおぉ!! って美鈴か…また、居眠りして」

鼻提灯や涎にも慣れたけど…慎みを持とうよ。慎みを…
ポケットからハンカチを取り出して口周りを拭いてやる。鼻提灯は…どうしよう?

「ふぇっ?! 曲者?!」

「誤解だぁ!! グヘ」

綺麗にミゾに入った…

「あ…良也さん?! 大丈夫ですか?!」

大丈夫な訳が無いよ!! もうダメ…意識が

「そんなん…だから……中国って…呼ばれるん…だ」

ガク

「良也さーん?! 流石に酷いですよソレ!!」







気が付くと、真っ赤な天井が眼に映った。

「…眼に悪い」

「気が付きました? 良也さん。」

此処は何処だ? 何で美鈴が居るの?

「えーっと…確か…居眠り美鈴の涎を拭いてあげたら…」

「そ、そうだったんですか…咲夜さんには是非とも内密に…」

「成らないわね」

気が付いたばかりの僕には、キツイです。貴女のプレッシャーは…

「さ、咲夜さん? べ、別に咲夜さんがPADを使ってるとか言ってませんよ?!」

「馬鹿!! そんな事(僕も気に成ってるけど!!)を言ったら!!」

「フ…フフフ…」

「「ヒィ?!」」

抱き合う僕と美鈴。

フニョ

(あ、柔らかい…じゃなくて!! でも大きい…だから違う!!)

「取り合えず…中国はお仕置き部屋ね? ソコの助平人間は…死にたくなるまで…フフフ」

「「イヤァァァ!!」」

迫り来るナイフ。ソレが僕に刺さる瞬間から、記憶が有りません。

「僕に何が有ったんだろう?」

「…私も覚えてないです…気が付いたら、良也さんと門番していました…」

グギュ〜

「「ハァ…お腹空いた」」

さて、どうしようか? 霊夢に今日は帰って来ないと言ってない。心配はしないだろうけど…
所詮、僕は居候なのさ!! 悲しくない、悲しくないもんね!!

「取り合えず…体でも動かしませんか? もう直ぐ、朝食の時間ですし」

「…そうしようか…立ってるだけだと、余計に疲れる。主に精神が」

僕と美鈴は、朝食の時間まで体を動かす事にした。惨敗だったけどね。


朝食を食べて、紅魔館から帰る時。僕は、美鈴に聞いてみた。何気ない質問だったけど…僕より生きている美鈴なら、良いアドバイスが貰えるかもっと思ったからだ。
幻想卿でなら、体術は指折りの腕前だし。弾幕も僕より強い。
何より、結構真面目に答えてくれるからね。

「…私から…言える事は…」

「言える事は?」

何だろう…ドキドキしてきた。真剣な顔をされると、美人に見えるから困るんだよなぁ。普段は何処か抜けてて可愛いっていう感じの方が強いのに

「今までやって来た武術の基礎を反復する事…だと思います。弾幕を避ける時にも応用が利くと思いますし。実戦経験は…ほら、私と試合してくれれば付きますし…」

そうか…武術の基礎を反復する事によって、弾幕を避ける技術を上げるのか…
体を動かすのも嫌いではないし…有りかな? 魔法の方は、夜とかに教えて貰おう。アレ? でもそうすると…

「僕、紅魔館に泊まる事が前提に成るよ?」

「私の部屋の隣が空いていますし…空が飛べるならお昼は、人里でいつも通りに商売出来ると思いますけど?」

「う〜ん…なら、そうしようかな? レミリアに聞かないといけなさそうだから、解からないけど…」

結局、その一週間後から僕は幻想郷に居る間は、その殆どを紅魔館に泊まる事になった。










「って言うのが、僕とお母さんの馴れ始めなんだよ。」

今年、十に成る息子に言う。あ〜…うん。僕は美鈴と一緒に成ったんだ。切欠は…まぁ、落ち込んでた僕を美鈴が慰めてくれたのが始まりな訳で…

「咲夜さんは、昔から強かったんですね。父上!!」

「そうだね。咲夜さんは強いよ」

「でも…レミリアお姉ちゃんの方が強くてかっこ良くて綺麗なんだよ!!」

「はいはい」

眼をキラキラさせながら言わない。僕に似ず美鈴ににたから、美少年に成っちゃって…少し羨ましい

「良也さ〜ん、紅也〜!! 御飯出来ましたよ〜!!」

「「はーい!!」」

アレだ。コレは僕が幸せですって話。詳しい話は、何時かね。







『でも…レミリアお姉ちゃんの方が強くてかっこ良くて綺麗なんだよ!!』

「ブフゥ!!」

「お嬢様?!」

「絶対に…紅也は婿にはやらないわ…」

パタ

「お嬢様ァァァァ!!」

鼻から母性を噴出して倒れた吸血鬼が一人、居たそうな。






あとがき

オチもヤマも無い!! 反省はしている。後悔はしていない。
詳しくはそのうちという事で

他のが間に合わなかったら、ごめんね。

後、オリキャラ紹介

土樹紅也(つちきこうや)

紅い髪に黒い眼の子供。何気にレミリアっ子。
弾幕、良也より強い。
格闘術・良也よりまだ弱い。

母以上に、メイド長のお仕置きが恐い。

外氣を操る程度の能力を持つ。

両親の能力が混ざったかのような能力。魔法の才能は余り無い。

好きなもの

両親。レミリア。小悪魔

苦手なもの

咲夜のお仕置き。フランの絵本攻撃。パチュリーのお勉強。

悩み

最近、レミリアの息遣いが荒い時が有るので、レミリアの体が心配らしい。



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